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「タレント」の時代

「タレント」の時代 世界で勝ち続ける企業の人材戦略論 (講談社現代新書)「タレント」の時代 世界で勝ち続ける企業の人材戦略論 (講談社現代新書)
(2015/02/19)
酒井 崇男

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kindle版 「タレント」の時代 世界で勝ち続ける企業の人材戦略論 (講談社現代新書)

満足度★★★★
付箋数:27

  1. 知識を伴わない定型労働―時給1000円
  2. 改善労働を伴う非定型労働―年収300万円~500万円
  3. 知識を伴う定型労働―年収400万円~600万円
  4. 複数分野の知識を伴う創造的知識労働―年収1000万円~数億円

これが本書に記載されている、仕事の定型度・非定型度、
知識のある・なしに応じた賃金相場です。

しかし、日本では「1」や「3」の労働に対して、
相場以上の賃金を払い過ぎている傾向があるといいます。

  「郵便局の窓口業務や集配といった労働とコンビニエンスストアの
  レジは、双方とも100% “1” の定型労働である。
  ところが、郵便局員は正社員待遇で、コンビニエンスストアの
  レジは時給扱いのアルバイト待遇である。
  しかも、コンビニエンスストアのアルバイトのほうが、
  郵便局の窓口よりもテキパキと定型業務を処理している。
  また、それを可能にする質の高いレジシステムも導入されている。
  この場合、郵便局はコンビニエンスストアに給与体系を
  合わせたほうがよい。正社員待遇ならば、より大きな付加価値を
  生んでもらわないと割に合わない。」

キャッチーな部分を紹介しましたが、
本書は人材に対する考え方を変える本です。

著者はグローバル・ピープル・ソリューションズ代表の
酒井崇男さん。

「人は資産」と言ったり、「人財」と表現する企業も
ありますが、どのように人材と組織を掛けあわせて、
成果を発揮するかについて、明確に説明できる人は
ほとんどいませんでした。

しかし、本書では人材と組織の掛け合わせを
論理的に説明します。

メインの題材となる企業はトヨタとソニー。

今でも世界のトップであり続けるトヨタと、
トップでいつづけることができなかったソニーを比較し、
「タレント」を中心とした人材戦略を解き明かします。

タレントは、スペシャリストやプロフェッショナルとは異なります。

スペシャリストやプロフェッショナルは目的も手段も
最初からわかっていることを間違いなくこなす、
転写型・定型労働を行う人です。

それに対して、タレントは未知を既知に変える能力を持った
創造型・非定型労働を行う人です。

タレントは、目的思考によって必要な知識を獲得し、
それを組み合わせて、創造的知識労働を行います。

スペシャリストやプロフェッショナルにはタレントのことが
わかりませんが、タレントにはタレントがわかります。

ですから組織のトップが優秀なタレントなら、
他のタレントやスペシャリストやプロフェッショナルを
活かして、新し価値を生むことができるのです。

その顕著な例が、スティーブ・ジョブズさんがCEOだった
時代のアップルです。

しかし、ジョブズさんを中心としたアップルの組織構造は、
日本のある企業が60年以上前から採用してきた
タレントを活かす制度を真似て作られたといいます。

それがトヨタの「主査制度(CE制度)」です。

  「じつはトヨタはトヨタ生産方式で儲けているわけではない。
  優れたタレントを中心にタレントの卵や各分野のタレントや
  プロフェッショナル・スペシャリストを組み合わせて
  質の高い設計情報をつくることで儲けている。」

本書は小手先の人事制度ではなく、世界で勝ち残っていくために
必要な人材戦略を論じた、他に類を見ない一冊です。

この本から何を活かすか?

  人材のケイパビリティ

ケイパビリティとは、組織論では、「企業成長の原動力となる
組織的能力や強み」のことを指します。

本書では、個人のケイパビリティも同様に定義しています。

自らの意志で主体的に情報資産としてのストックを
積み重ねていき、仕事の依頼に対して、期待される成果を
出せる(フローを生む)こと。

ケイパビリティもタレントの要件の1つです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 組織・社内教育・コーチング | 09:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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