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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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未来予測を嗤え!

未来予測を嗤え! (oneテーマ21)未来予測を嗤え! (oneテーマ21)
(2014/12/09)
神永 正博、小飼 弾 他

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kindle版 未来予測を嗤え! 角川oneテーマ21

満足度★★★
付箋数:22

  ― 小飼さんや神永さんは、未来予測ができると思いますか?

  小飼 最悪なのは、未来は決定しているのだけれど、
     人間が予測することはできないケースですね。

  ― そうきましたか。

  神永 例えば、カオス理論というものがあります。
     よく誤解されがちなんですが、数学でいうカオスというのは
     ランダムのことではありません。現象は完全に決定論的
     なんですが、振る舞いが複雑すぎて長期的な予測は
     不可能になります。

  小飼 わかりやすく例えると、パチンコかな。プレイヤーが玉を
     弾いた瞬間、玉はどこに落ちるかは決定しています。
     けれど、プレイヤーがそれを知ることはできない。
     わかるんだったら、ギャンブルとして成り立ちません。
     決っているけどわからない現象は、たくさんあるんですよ。

本書は投資家、プログラマーにして著名ブロガーの小飼弾さんと、
数学者でブルーバックスの数学系書籍でお馴染みの神永正博さんの
対談本。

小飼さんは本書を、『「中卒」でもわかる科学入門』の
続編と考えているようです。

  「未来はこれからいったいどうなるのか?
  私たちは、未来にどう備えるべきなのか?
  そこで、2人の人物に、未来への補助線を
  引いてもらうことにしました。 」

このように語るのは、対談を構成した山路達也さん。

もともとは、「未来予測はどこまでできるようになったのか?」
というテーマを考えていたそうですが、冒頭で発された
小飼さんの予想外の一言で、路線を変更。

「未来予測はできない」ことを切り口に対談は進みます。

人間は、わからないことに不安を感じる生き物です。

その不安から抜け出すために、古来から占いなどの
様々な未来予測が行われてきました。

それが昨今、統計学やビッグデータの普及によって、
未来を予測の精度が上がったと思われています。

しかし、小飼さんは、予測しようとする努力は無駄で、
観測精度を上げることの方が重要だと言います。

また、神永さんは、ビッグデータの時代は推測統計学の
価値が下がる時代だとも言っています。

最初は未来予測と統計やビッグデータの話ですが、
次第に経済、人間の欲求、好奇心、そして格差問題へと、
人間や社会の本質まで話しが及びます。

それも小飼さんと神永さんの特性が似ているので、
話しが噛み合うから。

活躍する分野は違えど、お2人は広い視野を持つ理系オタクという
共通する特性を持っていて、話すほどに共鳴します。

トピックを深く掘り下げると同時に、関連する分野に
話が飛び、話題が広がっていく印象ですね。

そして、そのお2人をうまくコントロールして、
読者の興味がある方向に山路さんが先導することで、
本書は成立しています。

この本から何を活かすか?

  小飼 世の中をもっと先に進める上で、これから必要なのは、
     「自分はバカかもしれない」ことをきちんと
     認めることですよ。

  神永 私たちに必要なのは「自分の頭の中にある知識はほとんど嘘」
     と思って、謙虚に調べる姿勢ですね。
     もっとも、あらゆることについてそんなことを
     やっていられませんから、重要なポイントだけに
     絞ることになりますが。

これは、「反知性主義と科学的リテラシー」が
テーマになったときのお2人の発言です。

行き着くところは、ソクラテスさんの「無知の知」ですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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