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粘菌 偉大なる単細胞が人類を救う

粘菌 偉大なる単細胞が人類を救う (文春新書)粘菌 偉大なる単細胞が人類を救う (文春新書)
(2014/10/20)
中垣 俊之

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満足度★★★
付箋数:24

  「粘菌のフィル

  僕はただの アメーバ野郎
  動物細胞さ カビじゃない
  ずっとずっと 長いこと
  泣ける程 退屈な日々
  冷たいところを ただ這い回るだけ

  だから 何かすごいことに挑戦したかった
  あるとき カガクシャとかいう連中に
  とっつかまって 皿の上に連れてこられた
  そして オートミールを食えという
  奴らは なんとかして僕に問題を解かせようとした

  やってみたら 僕は凄い才能があったんだ

  迷路なんか さっと解けるし
  最短経路だって 計算できる
  でもそんなのは 序の口さ
  僕の本当の力は ネットワークを設計すること

  東京の鉄道網なんか おちゃのこだったけど
  ボストンのは かなりややこしそう
  君たち人間にゃ まかせていられない
  僕にひと声 かけとくれ
  イケてるネットワークを 作ってあげるよ」

これは中垣俊之さんが、「2回目」のイグ・ノーベル賞を
受賞した時の「粘菌からの手紙」というスピーチです。

イグ・ノーベル賞とは、本家ノーベル賞のパロディとして、
毎年ユニークで風変わりな研究を行った数名に与えられる賞です。

受賞条件は、人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究
であること。

そんな賞を2回も受賞したのが、「粘菌」の研究をする
本書の著者、中垣俊之さんです。

1回目は2008年に、「単細胞生物の粘菌という生物が、
迷路などのパズルを解くことを証明した」という理由で
イグ・ノーベル認知科学賞を受賞。

2回目は2010年に、「粘菌の力を借りて関東圏の鉄道網を
設計した」という研究が交通計画賞を受賞しました。

そもそも、「粘菌」の何がすごいのでしょうか?

私たち人間は、脳や神経細胞があることで
はじめて「知性」を持つことができます。

しかし、単細胞生物には知性の源泉となる
脳や神経細胞がありません。

それは、生き物ですが、モノに近いということです。

にも関わらず粘菌が集まると、まるで知性を持つような
行動を取ります。

それはつまり、物質の運動法則から知性が生まれる
可能性があることを示します。

粘菌は人間が忘れてしまった、単純に見えて賢い
思考のプロセスを思い出せてくれるかもしれません。

本書は、そんな不思議な魅力を持つ「粘菌」の秘密と、
その驚くべき可能性につて、最新の研究成果を交えながら
解説します。

この本から何を活かすか?

中垣さんは2000年に英国の科学雑誌ネイチャーに、
「アメーバ状生物である粘菌が迷路の最短経路を解く能力がある」
という趣旨の論文を発表しました。

この論文は、粘菌を迷路一杯に広げた状態で2つの出口に
それぞれエサ場をつくると、粘菌は次第にエサ場へと
集まっていきますが、半日ほど後には2つのエサ場をつなぐ
最短経路だけに管を残して2つのエサ場をつないだという
実験結果をもとに書かれています。

粘菌のネットワークを形成するアルゴリズムを
解明すると、カーナビなどにも応用可能です。

渋滞の状況が刻々と変わっても対応できる
「動的最適化」ができるシステムになるようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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