活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT


≫ EDIT

日本の奈落 (TRI REPORT CY2015)

日本の奈落 (TRI REPORT CY2015)日本の奈落 (TRI REPORT CY2015)
(2014/10/29)
植草 一秀

商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:21

高橋洋一さんが、少しずつ表舞台に戻りつつあるのに対し、
かつて竹中平蔵さんの論敵として鳴らした植草一秀さんは、
完全に表舞台から消えたままです。

現在の植草さんの活動は、文筆業が中心。

会員向けに月2回のペースで、「金利・為替・株価特報」という
タイトルのレポート(TRIレポート)を発行しています。

その年次版として1年の政治・経済金融の見通しを示す内容で
まとめられたのが本書のシリーズです。

本書は、2013年3月に刊行された『金利・為替・株価大躍動』、
2013年11月に刊行された『日本経済撃墜 』に続く、
シリーズ第3弾です。

  第1章 撃墜された日本経済
  第2章 安倍増税内閣の運命
  第3章 2014年の総括
  第4章 イエレン議長の憂鬱
  第5章 アベノミクスの運命
  第6章 欧州・中国・原油・金
  第7章 最強・常勝5ヵ条の極意
  第8章 2015年の投資戦略

安倍政権は2014年11月13日、消費税率の再引き上げを
1年半先送りして2017年4月からとし、衆議院を解散しました。

この結果がわかったうえで、本書の予測が当たっていたかどうか
検証してみましょう。

ちなみに、本書は2014年10月刊行ですから、
植草さんが執筆したのは8月~9月頃と考えられます。

消費税増税と衆議院の解散については3つのシナリオが
用意されていました。

第1のシナリオは、12月に安倍政権が2015年10月に消費税率を
10%に引き上げる方針を決定し、2015年半ばに解散・総選挙に
打って出るシナリオ。

このシナリオが実施される見込みは45%とされています。

第2のシナリオは、12月に安倍政権が2015年10月の消費税増税を
先送りを判断するシナリオで、実施確率は45%。

この場合、増税の実施時期は2017年4月への1年半先送りとし、
解散・総選挙は2015年半ばと予想されています。

第3のシナリオは、サプライズシナリオで、
年内に解散・総選挙を実施するケースで、確率は10%。

この場合、消費税増税は予定通り実施されると予想されています。

植草さん自身は、消費税増税の先送りシナリオを期待し、
先送りしても財政再建は可能と判断しています。

完全な的中ではないものの、消費税増税の先送りと
サプライズの解散・総選挙を予想シナリオの1つに
加えていたのは、流石に鋭い読みですね。

また、米国金融市場においては、サブプライム金融危機の
後遺症としての金融不安リスクが残っていて、
他方、急膨張したFRBのバランスシートの劣化が、
FRBに対する信認を揺るがす事態もあり得ると書かれていました。

本書では、経済情勢と政治動向を背景とした、
今後の展望が理路整然と語られています。

この本から何を活かすか?

前作までは、株式投資で成功する「最強・常勝の極意」は、
7ヵ条」構成で紹介されていました。

本書ではこれが、容易に頭の中に整理して常備できるように、
次の「5ヶ条」構成に改訂されていました。

  第1条 損切り(損切りラインを決めて厳守する)
  第2条 逆張り(チャート、RSI、ストキャスで安い時に買う)
  第3条 利食い(利食いラインを3つ用意)
  第4条 潮流(相場全体の流れを読む)
  第5条 波動(個別銘柄の循環変動を読む)

植草さんは、「利食い千人力」という格言が好きなようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 経済・行動経済学 | 07:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://ikadoku.blog76.fc2.com/tb.php/2283-57c7544e

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT