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アベノミクスの逆襲

アベノミクスの逆襲アベノミクスの逆襲
(2014/11/06)
髙橋 洋一

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満足度★★★
付箋数:22

安倍総理大臣は、平成26年11月21日、衆議院を解散し、
総選挙を行う決断をしました。

安部総理が「選挙で国民に信を問う」とされるのは、
消費税増税の延期は正しい判断か? という点と、
アベノミクスの効果はあったのか? という点です。

本書は、まさにこの疑問に答える本です。

  「本書では、 “アベノミクスをどう評価すべきか”
   “消費税増税をどう考えるべきか”  “これからの日本経済が
  どうなるのか” などについて、すべての疑問について
  答えていきたい。当然、あらゆる “不見識な議論” についても、
  率直に指摘させてもらうつもりだ。」

著者は元財務官僚で経済学者の高橋洋一さん。

高橋さんは、いつもの切れ味ある明快な論理で、
喧伝されている「世迷い言」を論破します。

メインの話は、消費税増税について。

消費税は、2014年4月に5%から8%に引き上げられました。

一部で、増税の影響は軽微であるとか、反動は想定内といった
意見もありますが、実際は凄まじい消費の冷え込みが起こりました。

増税直後の2014年4-6月期のGDPは、実質年率でマイナス7.1%
(二次速報値)となりました。

増税後4ヶ月の消費水準は、過去33年間で最悪の結果です。

それもそのはず、1989年4月の消費税導入と、1997年4月の5%へ
引き上げの際と比べても、今回の増税は決定的に違うのです。

実は過去2回の消費税増税は、減税とセットになった
「レベニュー・ニュートラル」でした。

消費税で増税とはなるものの、他の減税と組み合わせて、
国民の税負担はあまり増えないようになっていたのです。

しかし、今回の増税は組み合わせる減税はなく、
逆に前年から復興税として所得税、住民税、法人税が
増税されるという、増税+増税の組み合わせでした。

常識的に考えても、このタイミングで増税すると、
景気が悪くなっても、まったく不思議ではありません。

高橋さんは、消費税増税の悪影響を数値で示し、
増税利権に群がる人たちのデタラメな主張をぶった斬ります。

高橋さんが展開するのは、「景気が悪い時は減税し、
景気が良い時に増税するという」至極当然の主張です。

ですから、どんな状況下においても闇雲に増税に反対している
わけではありません。

  「私は、税理論のセオリーに忠実に意見を述べているだけで、
  特別なことをいっているわけではない。消費税率に関しても
  未来永劫上げるなといっているのではない。景気が過熱
  しすぎたときには、景気を冷やすために増税が有効に働く。
  (中略)だから私はいつも、 “そんなに増税したければ、
  インフレ率2%超を実現してから、存分におやりください”
  といっているのである。」

ちなみに、アベノミクスはとは次の三本の矢ですから、
そのメニューに消費税増税は入っていません。

  第一の矢 大胆な金融政策
  第二の矢 機動的な財政政策
  第三の矢 民間投資を喚起する成長戦略

増税は、かえってアベノミクスを撹乱する要因なのです。

この本から何を活かすか?

消費税が8%から10%に増税された場合の景気への影響は
火を見るより明らかですが、景気を悪化させないために、
どのような策を施したらいいのでしょうか?

  「消費税をどうしても上げたいというのなら、
   “全商品・軽減税率5%” にすればいい。」

つまり、消費税は10%に引き上げるけれど、全商品5%の減税をして、
実質消費税率を5%に下げるということ。

高橋さんは、そもそもこんなタイミングで消費税増税を行うこと
自体バカげた政策なのだから、バカげた政策の悪影響をなくすには、
バカげた策をとるしかないと言っています。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 経済・行動経済学 | 06:37 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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