活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT


≫ EDIT

戦略思考ワークブック【ビジネス篇】

戦略思考ワークブック【ビジネス篇】 (ちくま新書)戦略思考ワークブック【ビジネス篇】 (ちくま新書)
(2014/10/06)
三谷宏治

商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:24

ロジカル・シンキング(論理的思考法)を学ぶ方が増えています。

ビジネス書だけを見ても、以前とは比較にならないくらい、
多くのロジカル・シンキング本が出版されています。

しかし、ビジネスの現場を少し見渡しただけでも、
相変わらず不条理で感情的な意思決定が溢れ、
一向に論理的になる気配がありません。

なぜ、学ぶ機会が増えた論理的思考が活かせないのでしょうか?

本書の著者、三谷宏治さんは論理的思考が、
日本で定着しない理由を2つ挙げています。

1つ目は、ロジカル・シンキングがもともと経営コンサルタント
向けで、素人が学ぶには難しいこと。

それは職業軍人向けのコンテンツを学ぶようなもので、
一般のビジネスパーソンにとってはハードルが高いのです。

2つ目は、使えるようになるまでの練習が不足していること。

教科書を読んで内容を理解しただけでは、使えるようになりません。

しかし、現実には実務に即した論理的思考を鍛える問題集は
ほとんどなく、あってもプロ向けの内容で、素人には難しすぎる。

この2つの問題点があるため、いつまでたっても論理的思考が
身につかないのです。

そこでこれらの問題点を解決するために書かれたのが本書です。

まずは、論理思考の1つとして、誰もが使えるシンプルな
「重要思考」を学びます。

これは「意思決定体(DMU)」、「重み」、「差」の
3つの視点から考える論理思考です。

最初に、誰が対象なのか、「DMU」を絞り込みます。

次に、DMUにとって、何が大事なのかの「重み」を明らかにします。

そして、その重みが他と比べてどれくらい「差」があって
優れているかを明確にします。

重要思考でやるのは、たったこれだけ。

また、もう1つの練習不足を解消するために、ビジネスの現場に
即した20問のケーススタディを用意しました。

「営業・販売」、「サービス」、「マーケティング」、
「事業戦略・ビジネスモデル」、「事務作業」の
5つのビジネスシーン別に練習問題が掲載されています。

これらの中で、私の目を引いたのは一般的には
ケーススタディになりにくい「事務作業」を扱っているところ。

派手さはありませんが、どこの会社でもある普遍的なことなので、
重要思考で考えるのは大事です。

事務作業は、エントロピー増大則のように、放っておけば、
乱雑さが増し、知らず知らずのうちに仕事量が増えてしまいます。

事務作業の見直しで、やってしまいがちな誤りが、
いきなり作業の効率化を考えること。

これだと、本来はやらずに済む不必要な仕事でさえ、
効率化してしまう可能性があります。

最初にヤルべきことは、作業を「止める」、「任せる」などして、
やらなければならない業務だけに絞ること。

その上で、残った業務に対して、作業効率を上げるための
施策を打ちます。

また、事務作業の効率を落とす一番の原因は、
作業が遅いことではなく、雑でやり直しになったり、
締め切りギリギリになってから不備が発覚したりすることです。

ですから、実は「早めにやる」だけでリスクを下げ、
多くの問題を解決することができるのです。

この本から何を活かすか?

旭山動物園の事例は多くのビジネス書で成功例として、
採り上げられていますが、「失敗点」を指摘している本は
あまり多くありません。

三谷さんは、旭山動物園の事業戦略上の失敗は「価格」
にあると言っています。

実はあれだけ来場者があっても、旭山動物園の経営は
楽ではありません。

それは、客単価が低すぎるからです。

しかも、旭山動物園のDMUである観光客にとって、
すでに数万円の交通費をかけて旭川まで来ているので、
入園料の安さはそれほど大事なことではないのです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 06:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://ikadoku.blog76.fc2.com/tb.php/2249-55281556

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT