超一流 おもてなしの心・技・体
![]() | ビジネスで使える 超一流 おもてなしの心・技・体 (朝日新書) (2014/07/11) 里岡美津奈 商品詳細を見る |
満足度★★★
付箋数:19
本書の著者、里岡美津奈さんは、元全日空の客室乗務員。
2010年に退職するまで、約25年間ANAでCAを務め、
国内線・国際線にチーフパーサーとして搭乗しました。
この内、15年間は5千人のCAの中から、VIP担当に抜擢され、
VIP特別機に搭乗し、皇室や各国元首の接遇で、高評価を得ました。
里岡さんは、ANA在職中から接遇マナーの講師として、
社内はもちろん、社外へも研修を行っていましたから、
まさにANAの接遇の顔でした。
本書では、そんな接遇のスペシャリストである里岡さんが、
ビジネスに活かす「おもてなし」の心得を語ります。
接遇でもっとも大切なことはなんだと思いますか?
里岡さんは、次の2点を、もっとも大切なこととして挙げています。
それは「距離感」と「タイミング」。
「べったりとお客さまに寄り添いすぎてもいけませんし、
しぐさや表情などのサインを見落とすほど離れてもいけません。
早すぎても、遅すぎても、お客さまは戸惑ったり、
不快感を抱いたりしてしまいます。」
確かに、気持ちのいいおもてなしは、距離感とタイミングが、
絶妙でさりげないのはよくわかります。
それでは、はじめて会うお客さまとの距離感は、
一体、どのように測ればいいのでしょうか?
距離感は目に見えないので、難しいと思われがちですが、
里岡さんは意外と簡単な方法を明かしてくれています。
それは「挨拶」。
「本日はご搭乗ありがとうございます。」
「いつもご利用ありがとうございます。
本日は私、里岡が担当させていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。」
わずかな挨拶の瞬間で、相手の表情を細かく読み取るのです。
・こちらの目を見てくださるかどうか
・そのときに表情が緩むか、固いままなのか
・言葉を返してくださるかどうか
・返してくださったとすれば、どんな言葉か
・動作はどうか
・しぐさはどうか
さりげなく観察して、今の気分を推し量ります。
たったこれだけの時間ですが、私が思った以上に
たくさんの情報が読み取れるようです。
また、里岡さんは「心・技・体」の、どれが欠けても、
一流の接遇者になれないと言っています。
この3つがベストな状態でそろったときに、
超一流の「おもてなし」をすることができるのです。
ですから、接遇の心構えや技だけでなく、
サービスを提供する体=自分自身も磨く必要がある。
なぜなら、接遇者が付加価値を生み出すものは、
自分自身であり、そこに魅力がなければ、
どんなに高度な技を身につけていても、
その価値が半減するからです。
里岡さんは本書で、「パーソナルクオリティー」を高めることを
強く推奨しています。
更に、初対面のときに「感じがいい」ことも大切。
見た目の悪さは大きなマイナスになり、
第一印象は二度ないので、清潔感・品のよさ・健康的である
見た目を演出する必要があるのです。

もてなされ上手になる
「サービスを受ける経験も、サービスをする側にとっては
大事なことです。自分がサービスを受けてどう感じるか。
違う業種のサービスは、自分の仕事とどう違うのか。
何か生かすことはできないのか。そういう感性のアンテナを
常日頃から磨いておかなければなりません。」
私は、先日の旅行で、「北海道ホテル」に宿泊しました。
心地のいいホテルで、私の感性を磨く良い経験になりました。
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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