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ユニ・チャーム 共振の経営

ユニ・チャーム 共振の経営 「経営力×現場力」で世界を目指すユニ・チャーム 共振の経営 「経営力×現場力」で世界を目指す
(2014/06/24)
高原 豪久

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kindle版 ユニ・チャーム 共振の経営

満足度★★★
付箋数:22

  「2001年6月の社長就任以来、2014年で14年目を迎えます。
  消費者の皆様、お取引先様に支えられ、当初2067億円だった
  売上高は5995億円(2013年度)と約3倍の成長を遂げました。
  売上構成比は国内が約4割、海外が約6割といった状況で、
  80を超える国や地域で販売しています。」

生理用品や紙おむつなどの衛生用品メーカー、
ユニ・チャーム株式会社は、7期連続で営業最高益を更新しました。

同社は株価も順調に上昇しています。

2001年6月時点で株価は3900円ほどでしたが、
2014年8月現在は、6600円にまで上がり、
時価総額も1兆3千億円を超えています。

このような成長を遂げたユニ・チャームですが、高原豪久さんが
39歳で社長に就任した時には、社内からも社外からも
「こいつが社長で本当に大丈夫か?」という厳しい反応が
あったそうです。

高原さんは、いわゆる2代目社長。

父親は1961年の創業以来、1人で会社を牽引してきた、
カリスマ経営者の高原慶一朗さん。

高原豪久さんは、若くしてユニ・チャームの経営を
父親から任されましたから、社内外で不安の声が上がったのは、
無理もありません。

高原さんが目指したのは、「カリスマ経営」から脱し、
理想とする「共振の経営」への転換でした。

共振とは、kotobank(ソースは世界大百科事典)によると、
次のように説明されています。

  「振子などの振動する物体に外から周期的な力を加えるとき、
  その振動数が物体の固有振動数(固有振動)に近いほど
  外力のする仕事が有効に吸収されて物体の振動が激しくなる現象。
  共鳴ということもある。」

この一般的な共振の意味と、高原さんの言う共振とは、
少しニュアンスが違うかもしれません。

共振の経営とは、外からの力を加えるのでなく、
社内の1人ひとりが汗をかいて革新の震源となり、
個々の振動がより大きく会社全体で共鳴し、変化しあう経営。

もともとは、共振というより、日々の工夫や知恵が
現場と経営のあいだを行ったり来たりする「振り子経営」が
出発点だったようです。

本書は、ユニ・チャーム共振の経営の14年間の記録です。

  第1章 現場力でアジアを攻める
  第2章 顧客は世界に広がる ― 海外展開の進め方
  第3章 市場をつくる ― 常に新しいことを提案する
  第4章 自立的な人と組織をつくる
  第5章 仕事についての考え方
  巻末付録 「ユニ・チャーム語録」より

高原さんの経営スタイルは、共振の経営と名前はついていても、
奇をてらうような特殊なものではありません。

現場を大事にするといった、経営の基本を徹底して行っています。

ですから、本書は経営手法を知るための本ではなく、
本物の経営の凄みを知る本と言ってよいでしょう。

本書は2012年7月から高原さんが日経新聞電子版に連載する
経営者ブログ」をもとに、加筆・再構成しまとめたものです。

このブログは2014年8月現在も連載中ですから、
続編が出ることも期待できます。

この本から何を活かすか?

  「二兎追わぬものは一兎をも得ず」

高原さんの考え方で面白かったのは、
二者択一の集中戦略から脱する「二兎を追う複合戦略」。

「二兎追うものは一兎をも得ず」ではありません。

限りある資源を集中投下しなければ、一兎も得られないリスクも
ありますが、そのリスクを承知の上で、二兎を追います。

さまざまな状況が同時に起こる今日では、一兎を追うだけでは、
チャンスの半分も手にすることができず、むしろ何も得られない
可能性が高いからです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 経営・戦略 | 06:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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