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記憶力の正体

記憶力の正体: 人はなぜ忘れるのか? (ちくま新書)記憶力の正体: 人はなぜ忘れるのか? (ちくま新書)
(2014/06/04)
高橋 雅延

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満足度★★★
付箋数:22

あなたは、記憶力をよくしたいですか?

本書の著者、高橋雅延さんは記憶に関しての研究をしています。

そのことを人に伝えると、決まって最初に聞かれるのが、
「記憶力をよくする方法はありませんか?」という質問です。

高橋さん自身が記憶に関する研究を始めたのも、実は、
自分の記憶力をよくしたいと思ったのがきっかけでした。

ところで、記憶力がよくなるのは、本当にいいことなのでしょうか?
もし、完璧な記憶力を持つことができたら、どうなるのか?

実際にハイパーサイメスティック・シンドローム(超記憶症候群)
という名の卓越した記憶力を持つ人がいます。

その中のひとりが、「The Total Recall」と呼ばれる女性、
ジル・プライスさん。

プライスさんは、3日前の夕食のメニューどころか、
1週間前でも、1年前でも、10年前でも、夕食のメニューを
思い出すことができるのです。

しかし、その記憶は彼女にとって歓迎されるものではありません。

自分の意思に無関係に過去の記憶がアトランダムに
次々と思い出され、それに翻弄されるフラッシュバック現象に
苦しめられるからです。

楽しかったことや、いいことだけでなく、
つらいこと、悪いことも、すべて記憶が蘇ります。

そして、その思い出される記憶があまりにも鮮明なため、
そのときの自分の感情も追体験することになるのです。

記憶力があり過ぎて、忘れたい出来事さえ、忘れられない。

ちなみに、プライスさんは、すべてのことが思い出せても、
過去の記憶のフラッシュバックで集中できなかったため、
学校の成績はあまりよくなかったそうです。

プライスさんの超記憶症候群については、かなり前に当ブログで
紹介した、『忘れられない脳』に詳しく書かれています。

私たちには、記憶力と同様に、忘却力も必要なのです。

できることなら、記憶と忘却を自由に操作したいところですね。

もちろん、本書はこの2つの力を自在に操るノウハウを
公開する本ではありません。

本書は、私たちがなぜ忘れるのか、逆に、なぜ忘れられないのか、
そして、どのように忘れるのかなどについて、
最新の研究結果や事例を交えて解説します。

  第1章 「忘れる」とはどういうことか?
  第2章 「忘れられない」の正体
  第3章 「思い出せない」理由
  第4章 記憶は意識を越えていく
  第5章 忘れないと覚えられない
  第6章 記憶を強くするヒント
  終章 忘却を使いこなす

「やったことの後悔よりも、やらなかったことの後悔が大きい」

誰の名言か知りませんが、これ、よく耳にするこの言葉です。

この言葉も記憶に関する法則、ツァイガルニク効果で
説明できるようです。

ツァイガルニク効果とは、完了した行動よりも、
未完了な行動の方が記憶によく残るという現象。

未完了の場合は、それを終えることができなかったという
「心残り」があり、自然と何度も思い出してしまうことで、
長く記憶に残ってしまうようです。

本書は、広範囲で記憶に関する研究事例を集めた力作でした。

この本から何を活かすか?

あなたは、ラジオ体操を伴奏なしでできますか?

実際にやってみると、あの伴奏がないと、
かなりの人が思い出せないそうです。

これは体操という動作を、特定の音楽と結びつけて
記憶しているという証拠。

暗記するときは五感と一緒に覚えるといいと、聞くことがありますが、
もしかすると、記憶を引き出す時に、その一緒に覚えた感覚がないと、
逆に思い出せないのかもしれませんね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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