はじめての課長の教科書
2008年04月07日

はじめての課長の教科書
(2008/02/13)
酒井穣 商品詳細を見る
満足度★★★★
話題になっていたので読んでみましたが、
評判通りの“良書”でした。
本書は、中間管理職の象徴的な存在でありながら、
なかなかスポットが当たらなかった「課長」に
焦点を当てた本です。
確かに、いくら欧米型の経営手法が取り入れられようとも、
日本の企業においては、課長は重要なポジションですから、
課長が元気になれば、企業が強くなるという著者の主張も
頷けますね。
本書では、課長の役割、必要なスキル、直面する問題、キャリア戦略と、
課長として知っておくべきことが網羅されています。
私もサラリーマン時代には「課長」を経験していますので、
本書で説明されていることが、非常に納得できました。
特に第4章の、「課長の避けることができない問題」では、
9つの問題とその対処法が紹介されていましたが、
この内、次の6つの問題は、私も課長時代に直面し、
頭を悩ませたものでした。
1. 問題社員が現れる
2. 部下が「会社を辞める」と言い出だす
3. 心の病にかかる部下が現れる
7. 違法スレスレの行為を求められる
8. 昇進させる部下を選ぶ
9. ベテラン係長が言うことを聞かなくなる
私が初めてこれらの問題に直面した当時は、
どう対処してよいかわからず、
試行錯誤しながら対応した記憶があります。
その時、本書のような指針があれば、
私も自信を持って、対応できたかもしれません。
本書は、全体的になめらかな語り口で、
的を射た説明がされているます。
これから課長を経験する可能性がある方は、
読んでおいて損はない一冊と言えるでしょう。
ちなみに、著者の酒井穣さんは、現在オランダに住んでいるそうです。
そのオランダ生活を綴る酒井さんのブログは、こちらです。

「いたるところで政敵をほめる」
これは、社内政治のルールの一つとして
本書で説明されていたものですが、
課長時代の私は、これができていませんでした。
課長どころか、サラリーマンも終えてしまった今では、
社内政治もなにもありませんが、私に欠けている能力の一つとして
認識することで、他の場面で活かしていきたいですね。
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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