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なぜ、あの人の話に耳を傾けてしまうのか?

2014年06月24日
コミュニケーション 0
なぜ、あの人の話に耳を傾けてしまうのか? 「公的言語」トレーニング (光文社新書)なぜ、あの人の話に耳を傾けてしまうのか? 「公的言語」トレーニング (光文社新書)
(2014/05/15)
東 照二

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kindle版 なぜ、あの人の話に耳を傾けてしまうのか?~「公的言語」トレーニング~ (光文社新書)

満足度★★★
付箋数:19

あなたは、次の2つのうち、どちらの文を使いますか?

  ・花子は太郎からプレゼントをもらった。
  ・花子は太郎にプレゼントをもらった。

どちらも同じ内容を伝える文ですが、
使っている助詞が「から」と「に」で違うことで、
微妙にニュアンスが違います。

一般的には、「から」を使う人が多いのではないでしょうか。

この2つの文の違いは、「ウチ」の言語と「ソト」の言語の
違いに関連しています。

そもそも、私たちが普段使う言語は、大きく分けて
「私的言語」と「公的言語」の2種類があります。

私的言語とは、「ウチ」のことばで、知り合いなどに使う、
インフォーマルなことば。

公的言語とは、「ソト」のことばで、初対面の人などに使う、
フォーマルなことば。

実は、「太郎から」はソト的なニュアンスのある公的なことば。
「太郎に」と表現するのはウチ的で私的なことばなのです。

  「本書では、この、ウチの “私的言語” 、ソトの “公的言語” に
  着目する。そして、日本人であれば、おそらく誰もが
  知っている人物の話しことばの実例を通して、日本人の
  ことばのスタイル、目指すべき “公的言語” のあり方を
  考えてみたい。」

本書の目的は、公的言語をうまく使えるようになること。

著者、ユタ大学言語学部教授の東照二さんは、
思わず耳を傾けてしまう「あの人」の実例として、
次のお二人を挙げて、公的言語の使い方を説明します。

一人目は、元首相の小泉純一郎さん。

戦後3番目に長い首相在任期間で、ワンスレーズ・ポリティックス
とも揶揄された面もありましたが、その発言力の強さは、
他の首相と一線を画しました。

二人目は、プロゴルファーの石川遼さん。

ゴルフの実力はもちろんのこと、謙虚で礼儀正しく、
なおかつ明るい受け答えをする姿勢は、
ゴルフをしない人からも広く好感を持たれています。

世代も職業も全く違うお二人ですが、共通するのは、
どちらも「公的言語」を使うのが巧く、
話し手中心ではなく、聞き手中心の話し方をすることです。

また、本書で興味深いのは、「内向型」と「外向型」の性格と、
公的言語の関係を考察していること。

一般的には、外交的な性格の人は、ソトに向けての話が得意で、
内向的な性格の人は、見知らぬ人とフォーマルに話すのが
苦手というイメージがあります。

本書では、「自由特質論」という考えが紹介されています。

これは、人は定まった性格と、自由に変貌する性格の
間を行き来する能力が備わっているという考えです。

要するに、内向的な性格でも、自分が大切だと思う時には、
性格をスイッチして、外交的に振る舞うことができるということ。

ですから、生まれ持った性格は、そのまま変える必要がなく、
イザという時にスイッチさえできれば、
内向的な人でも、上手な公的言語の使い手になれるようです。

この本から何を活かすか?

  コミュニケーションの「シャープ・モデル」

本書では、世界的なスピーチ・コンサルタントの
バート・デッカーさんが提唱する、聞き手を説得する話し方、
「シャープ・モデル」が紹介されていました。

  S - Stories and examples(物語、例)
  H - Humor(ユーモア)
  A - Analogies(類推、譬え)
  R - References and quotations(参照、引用)
  P - Pictures and visual aids(絵、視覚教具)

この5つの要素が入っていると、聞き手を惹きつけ、
効果的なコミュニケーションがとれるそうです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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