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京都大学人気講義 サイエンスの発想法

京都大学人気講義 サイエンスの発想法――化学と生物学が融合すればアイデアがどんどん湧いてくる京都大学人気講義 サイエンスの発想法――化学と生物学が融合すればアイデアがどんどん湧いてくる
(2014/04/28)
上杉 志成

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kindle版 京都大学人気講義 サイエンスの発想法

満足度★★★
付箋数:21

  「この本は京都大学理科系1・2回生向きの全額共通講義の抜粋だ。
  講義内容の中から学生に好評だった部分を集約した。」

本書の著者は、京都大学 物質-細胞統合システム拠点・化学研究所
教授の上杉志成さん。

講義の目的は、生物学と科学の両方を題材にして、
「アイディアを出す力」を養うことです。

書籍化にあたって、難解な内容や複雑な化学式は省略され、
英語表記は日本語表記に直されていますが、
講義のエッセンスは十分に再現されています。

それは、上杉さんの講義を受講するための選抜テストから。

  「科学に興味を持つキッカケになった経験や言葉を
  30分以内に書いてください。形式は自由です。」

上杉さんの講義は、大変好評で、受講生を毎年40名に選抜します。

受講を希望するのは、みな頭のいい人京大生です。

その中から、受講できる40名に選ばれるためには、
先ほどの課題に対し、他の人には書けない内容や、
自分しか知らないユニークな内容を書かなければなりません。

本書では、この選抜を突破する方法と、実際に学生が提出した
課題の講評も掲載されています。

それでは、なぜ、上杉さんは生物学と科学の授業を
一般向けに書籍化したのでしょうか?

それは、「サイエンス力」を養うためです。

サイエンスを「科学」と考えると、一般の人には関係ないと
思うかもしれません。

しかし、サイエンスは生きる技術だと上杉さんは考えます。

サイエンス力は、ビジネスや日常生活でピンチに陥ったときでも、
私たちを救ってくれる力なのです。

例えば、次の設定で考えてみてください。

あなたは化粧品会社の社員で、ある日、社長から命令されました。

  「この新しく開発されたスーパーシャンプーは効き目抜群だ。
  しかし、ぜんぜん売れずに在庫を抱えている。
  今、隣の部屋に40人のお客さんを集めたから、説得して
  全員に何とか売ってくれ。売れなければ給料は払わんぞ!」

ちょっと、強引な設定ですが、こんな難局を切り抜けるにも
サイエンス力が活かされます。

説得方法の1つは、その人たちの目の前で、自らシャンプーを
使って見せることです。

これをサイエンスでは、「実験」と言います。
実験は、人を説得する優れた方法の1つです。

もう1つの説得方法は、一般の人たちを数人連れてきて、
その場で実際にシャンプーを使ってもらうこと。

最初の方法と何が違うのかというと、「客観性」がある点です。

あなたは、その会社で働いている人なので、
そのシャンプーを使っていいというのは当たり前。

そこで、会社に関係のない人たちに使ってもらい、
「客観性」を上げるのも、サイエンスには重要な考えなのです。

これは、研究結果に対し、他の科学者が「追試」をして
再現性の確認をすることに相当しますね。

最初はアイディアを出すための題材が生物と化学であることに
意外性を感じますが、講義が進むにつれ、
それが格好の題材であることが実感できる本です。

この本から何を活かすか?

  科学の実験でも用いられる「SCAMPER法」

SCAMPER法とは、ビジネスで用いられるアイディア創出法。

  S = Substitute? 代用品はないか?
  C = Combine? 結びつけることはできないか?
  A = Adapt? 応用することはできるか?
  M = Modify? or Magnify? 修正、あるいは拡大できないか?
  P = Put to other uses? 他の使いみちはないか?
  E = Eliminate or minify? 削除か、削減できないか?
  R = Reverse? or Rearrange? 逆にするか、再編成できないか?

生物・化学の講義で、この手法が説明されているのが面白い。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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