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統計思考入門

統計思考入門―プロの分析スキルで「ひらめき」をつかむ統計思考入門―プロの分析スキルで「ひらめき」をつかむ
(2014/04/10)
水越 孝

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Kindle版 統計思考入門 ― プロの分析スキルで「ひらめき」をつかむ

満足度★★★★
付箋数:25

C女子大に通うAさんとBさんはとても仲がよいのが有名です。

彼女たちの友人は「あの2人は性格がよく似ているから」と
口をそろえて言います。

本当にそうなのでしょうか?

これを本書では、次のように「統計的」に検証しています。

まず、「2人が仲がよいのは性格とは無関係」という仮説
(帰無仮説)を設定します。

次に女子大生100人に「仲がよい人と自分の性格には類似性が
あると思いますか」、「仲が悪い相手と自分の性格は似ていない
ことが多いですか」という設問でイエス・ノーで回答してもらます。

<実際のアンケート>
性格が似ている性格が似ていない
仲がよい人6832100
仲が悪い人2377100

もし「関係ない」という仮説が正しければ、イエスとノーの
回答に偏りはでないハズです。

<「関係ない」場合の理論値>
性格が似ている性格が似ていない
仲がよい人45.554.5100
仲が悪い人45.554.5 100

そこで、理論的に期待される数値(理論度数)と調査結果の差を
カイ二乗の式で検定します。

「めったに起こらない・起こる」の境界線(有意水準)を
超えた場合、前提とした「2人が仲がよいのは性格とは無関係」
の仮説は間違っていたと解釈します。

有意水準5%、自由度1の境界線はカイ二乗分布表から「3.84」。
一方、今回の調査のカイ二乗値は、計算すると「40.83」。
(カイ二乗分布表とカイ二乗値の計算は省略)

アンケートの結果は、境界線を大きく超えた値となるため、
めったに起こらないことが起きる確率が非常に高いことを示します。

つまり「関係ない」という前提が否定され、その対立仮説の
「関係がある」という説を採用すべきとなります。

計算は端折っていますが、最初に「そんなはずはない」という
無に帰したい仮説を立て、これを棄却することで、
本当に言いたかったその対立仮説が正しいことを立証します。

本書が解説するのは、このような統計思考のプロセス。

ここでは、たまたま女子大生の例を紹介しましたが、
本書では、さまざまな実践例や具体例をあげながら、
企業の活動やマーケティング戦略を導く手順に関して、
統計分析の手法を当てはめてそのプロセスを見ていきます。

  第1章 数字で考えることのおもしろさ
  第2章 「同じもの」のなかに違いを見つけ出す
  第3章 「違うもの」のなかに同じところを見つける
  第4章 「全体」から「小さい全体」をつくる
  第5章 「事実」は「真実」と一致するか
  第6章 「迷い」から抜け出すための方法
  第7章 数字に現れた現実にいかに対処するか
  第8章 自然公園がもたらす経済効果は?
  第9章 統計的アプローチで発想するということ

統計では、母集団の全数調査ができない場合、
母集団を正しく縮小させた標本を抽出して調査を行います。

それと同様に1冊の本の中で、統計について、
考え方から計算方法までをすべてを語ることは
不可能なので、うまく縮小して掲載する必要があります。

本書は、統計分析の手順がわかるように見事に縮小し、
ビジネスの現場で活かせる統計思考が身につけられように
解説されています。

この本から何を活かすか?

  ゼビオ、ケーヨー、キャンドゥ、新星堂、しまむら、
  ユナイテッドアローズ、青山商事、マミーマート、
  サンドラッグ、コジマ

この10業種10社の中で、似ている企業はどれ?

本書のクラスター分析では、意外な組み合わせの企業が
似ていることがわかりました。

その企業とはスポーツ用品店の「ゼビオ」と
婦人衣料「しまむら」です。

本書では、13項目でクラスター分析を行った結果、
見た目には近いと想像できない、この2つの企業間の距離が
最も近いと判定されていました。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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