活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT


≫ EDIT

明日の幸せを科学する

明日の幸せを科学する(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)明日の幸せを科学する(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
(2013/12/11)
ダニエル・ギルバート

商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:24

私たちは、自分の未来を予測することが、
自分で思っているほど得意ではありません。

むしろ、苦手と言ってもイイくらい。

本書は、なぜ、私たちが自分の未来を読み違えるかについて、
実験データや脳科学から説明する本です。

本書で検証するのは、「未来の出来事」そのものではなく、
「未来の時点での自分の感情」です。

著者のダニエル・ギルバートさんは、ハーバード大学の
社会心理学教授で、未来の出来事に対する自分の反応を
どれくらい正確に予測できるかを研究している方。

  「タイトルには “明日の幸せ” とあるが、この本には
  幸せになるための具体的な方法は何も書かれていない。
  その手の書籍は、二列向こうの自己啓発本の棚にある。
  一冊買ってみて、書かれていることをすべて実行し、
  それでもみじめな気分のままだったら、その理由を知りに
  いつでもここへ戻ってくるといい。

  この本は、人間の脳が自己の未来を想像したり、どの未来が
  もっとも喜ばしいかを予測したりする仕組みと精度を、
  科学で説明しようというものだ。」

  第1部 人間はなぜ予想するのか?
  第2部 そもそも、幸せとは何か?
  第3部 感覚のトリック ~実在論に気をつけろ
  第4部 時間のトリック ~現在主義に気をつけろ
  第5部 意味のトリック ~合理化に気をつけろ
  第6部 正しい予測をする方法

私たちの想像には、3つの欠点があると、
ギルバートさんは指摘します。

1つ目は、私たちの想像は、わからない部分を勝手に穴埋めし、
それを放置してしまう点です。

未来の出来事の一部だけを検討し、それ以外の部分を検討せず、
穴埋めしてしまうのです。

しかし、検討しなかった部分に重要な未来のヒントが
隠されている場合が多いようです。

2つ目は、私たちは現在の姿を未来に投影しがちな点。

未来を思い描く時、細部まで想像できないので、
現在から借りた細部で隙間を埋めてしまいます。

その際に、今どう感じているかが、
未来予測に誤った影響を及ぼしてしまうのです。

3つめの欠点は、物事がいったん起こると、
思っていたのと違って見えるようになるのに、
前もってそれに気づかない点です。

ギルバートさんは、これらの欠点の唯一の解決方法を
次のように紹介します。

  「自分の未来の感情を予測する1つの方法は、
  自分が予測している出来事を今まさに経験している人を探して、
  どんな気持ちかを尋ねることだ。」

なかなか現実的には難しいことですが、
そうでもしなければ、自分の未来の感情を
正しく想像することは、難しいということのようです。

本書は、2007年2月に早川書房から刊行された
幸せはいつもちょっと先にある―期待と妄想の心理学
を改題し、文庫化したもの。

若干、古さを感じさせる内容の部分もありますが、
多くのわかりやすい日常的な例を挙げているので、
それはやむを得ないところでしょう。

ユーモアも交えて語られる、読みやすい心理学本です。

この本から何を活かすか?

私は、早川書房のノンフィクション文庫が好きです。

そもそも、早川書房のノンフィクションは、
海外で実績のある本を厳選して邦訳し、
単行本化しているので、ほとんどハズレがありません。

その単行本のノンフィクションの中から、
文庫本化されている本は、更に良い本だけが
残っているという印象があります。

唯一残念なのは、あまりKindle化されていない点ですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加

| | 10:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://ikadoku.blog76.fc2.com/tb.php/2028-be5c922c

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT