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ikadoku

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ウォートン・スクール ゲーミフィケーション集中講義

2014年01月10日
ビジネス一般・ストーリー 0
ウォートン・スクール ゲーミフィケーション集中講義ウォートン・スクール ゲーミフィケーション集中講義
(2013/11/21)
ケビン・ワーバック、ダン・ハンター 他

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満足度★★★★
付箋数:24

ロス・スミスさん率いるマイクロソフトのテストグループは、
ソフトウェアの「バグ」を探し出す業務を担当していました。

バグ探しは、品質を確保するために、必要不可欠な作業ですが、
その作業量は恐ろしく膨大で、かつ単調なものでした。

英語版をチェックするだけでもかなりの時間がかかるのに、
マイクロソフトはその他の言語、例えばポーランド語、
ウルドゥー語、タガログ語などでも同じバグ探しを
しなければなりませんでした。

これはテストの人材を確保するだけでも大変なことです。

そこでスミスさんが考えたのが、バグ探しに「ゲーム」の
楽しさを加えて、何千人ものマイクロソフトの社員に
参加してもらうことでした。

それが、「ランゲージクオリティゲーム」。

これは世界中のマイクロソフト社員を募って、
暇な時にウィンドウズのダイアログボックスを
チェックしてもらうというもの。

疑わしい言葉を1つ見つけるたびにポイントが与えられ、
そのポイントに基づいてランキングが発表されます。

このランゲージクオリティゲームは参加者が4500人にもなり、
競争心に火を着けることで、50万以上のダイアログボックスが
チェックされ、6700件のバグが報告されました。

このような手法は、「ゲーミフィケーション」と呼ばれます。

本書はビジネススクールでは世界初となる
「ゲーミフィケーション」コースの内容を体系的にまとめたもの。

著者は米名門ペンシルベニア大学ウォートン・スクールで
開講されたこのコースを担当するケビン・ワーバックさんと
ダン・ハンターさんです。

ところで、「ゲーミフィケーション」とは、
そもそもどのようなものなのでしょうか?

日本語の「ゲーム」からイメージすると、テレビゲームや
カードゲーム、ボードゲームなどが連想されますが、
ここではもう少し広義の意味でゲームという言葉を使います。

  「ゲーミフィケーションとは、非ゲーム的文脈で
  ゲーム要素やゲーム技術を用いること」

本格的なゲームを構築する必要はなく、あくまでいくつかの
ゲーム的な要素をビジネスの中に取り入れるというものです。

ゲームの楽しさや熱中性をマーケティングや生産性向上、
イノベーションや顧客関与などに活かします。

本書はゲーム同様にレベルにそって、ゲーミフィケーションが
学べるように書かれています。

  レベル1 ゲーミフィケーションの明確な概念をつかむ
  レベル2 ゲーミフィケーションがビジネスで使えるかを考える
  レベル3 利用者のやる気を引き出す方法を考察
  レベル4 ゲーム要素を理解し、具体的テクニックを見ていく
  レベル5 ゲーミフィケーションの6つのステップを学ぶ
  レベル6 ゲーミフィケーションの失敗やリスクを避ける

最新のビジネス概念が、最古のビジネススクールで
教えられているという点も、なかなか興味深いところです。

これから各種ビジネスでは、ゲーミフィケーションが
積極的に採用されることが予想されますから、
一度体系的に学ぶためにも、本書はおすすめです。

この本から何を活かすか?

  「私たちはこれまで100件以上のゲーミフィケーションの
  実例を調査してきた。これらの多くは(圧倒的でないにせよ)
  ポイント、バッジ、リーダーボード(総称してPBL)の
  3要素で始まる。」

チャレンジを行うとポイントが貯まり、
そのポイントをもっと貯めるとバッジが与えられ、
リーダーボードでは仲間と比較した時の自分の立ち位置を
知ることができるというもの。

これだけを書くとずいぶん簡単そうに思えますが、
本書を読むと、ゲーミフィケーションの深さがよくわかります。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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