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マッキンゼー

マッキンゼー―――世界の経済・政治・軍事を動かす巨大コンサルティング・ファームの秘密マッキンゼー―――世界の経済・政治・軍事を動かす巨大コンサルティング・ファームの秘密
(2013/09/21)
ダフ・マクドナルド

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満足度★★★★
付箋数:24

世界中の大企業のみならず、政府に対しても大きな影響力を
持つ経営コンサルタント会社、マッキンゼー&カンパニー。

マッキンゼーには、世界中の最も優秀な頭脳が集まり、
ハーバード・ビジネススクールとも共生関係があります。

そんなマッキンゼーにコンサルティングの仕事を依頼すれば、
最高に優秀な人材から、最も高額なフィーを要求されます。

果たして、マッキンゼーは、そのフィーに見合う、
本当に価値のあるコンサルティングを行っているのでしょうか?

本書は、最強のコンサルティングファームとして君臨する
マッキンゼーの功績と失敗、その歴史を綴るノンフィクション。

著者はニューヨークを拠点に活躍するカナダ人ジャーナリストの
ダフ・マクドナルドさん。

ジェームズ・マッキンゼーさんによる創成期から始まり、
マービン・バウアーさんによる発展と輝かしい実績、
新興のBCGへシェアを奪われながらも戦略転換で復活、
GMやエンロンでの失敗と、最高責任者の不正問題まで描きます。

更に、世界を動かすマッキンゼー・マフィアのネットワークと
今後のマッキンゼーの可能性にまで言及しています。

マッキンゼーへの単なる礼賛でも批判でもなく、
その矛盾に満ちた実態、光と影が入念に描かれています。

その歴史の中で、やはり注目すべきは大前研一さんの功績。

日本人のマッキンゼー出身者で活躍している方は多数いますが、
社史に名を残しているのは、大前さんしかいません。

では、大前さんについて書かれている内容をいくつか紹介します。

  「ハーブ・ヘンツラーがマッキンゼーの最後のバロンだとするなら、
  大前研一は唯一のエンペラーだった。
  しかし、ヘンツラーはセールス・マシーンであるのに対し、
  大前はむしろ扇動家だった。」

  「エゴの強い社員で満ちた会社で、大前はほかの社員よりはるかに
  優秀だった。何と言っても彼は、世界中の政府のために声明を
  準備するような人物だった。彼と同時期にマッキンゼーにいた
  元コンサルタントは、次のように言う。
   “大前のことは知らなかった。でも誰もが、彼に会ったときには
  いまだかつてないほどの頭の切れる人物と話していることが
  わかると言った。なぜなら、彼自身がそう言うからだという。” 」

  「大前への大きな注目は、マッキンゼーにとっては諸刃の剣だった。
  彼に魅了された日本人クライアントから仕事が流れ込んだが、
  彼の評判は、個人よりも会社を重視するマッキンゼー精神への、
  大きな圧力となった。日本支社のあまりにも重要なシンボルに
  なってしまったため、1994年に大前がマッキンゼーを去ったときには、
  多くの日本人クライアントがマッキンゼーのほかのコンサルタント
  との仕事を望まないほどだった。」

大前さんは、トム・ピーターズさん、ハーブ・ヘンツラーさんと
並ぶ、マッキンゼーが生んだスーパースターなのです。

よく、大前さん自身からその伝説的な活躍ぶりを
語ることがありますが、その事実を本書は裏付けていますね。

本書は、マッキンゼーやコンサルタント業界に興味がある方、
そして大前さんファンの方は十分楽しめる一冊です。

この本から何を活かすか?

  「マッキンゼーが成長をつづける一方で、影響力がともなわない
  という議論が出るようになった。現在の勝者で、マッキンゼーに
  助けられてその地位を獲得した企業はほとんどいない―
  アップルやグーグルを考えればわかる。
  マッキンゼーの代表的な勝者は、アメリカン・エキスプレスや
  AT&T、シティバンク、GM、メリルリンチなど、
  古くからある産業分野の企業だ。」

私は、大前さんの発言を聞いて、歴史ある会社へのアドバイスは
本当に的を射ているように感じます。

しかし、新しいネット企業への言及には、
たまに違和感をおぼえることがあります。

それは、このマッキンゼー体質が原因なのかもしれません。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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読後評:マッキンゼー The Firm  「実行」そして「責任」を伴わない、合理的思考の「限界」と「危険」

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