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小飼弾の失言学

小飼弾の失言学小飼弾の失言学
(2013/11/02)
小飼 弾

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満足度★★
付箋数:17

小飼弾さんは、ある連載で次のように書きました。

  「今回はまだ書かれていない本について書く事にする。
  あればベストセラー間違いなし、柳の下にどじょうが
  何匹どころか入れ食い状態というそういう本なのだが、
  なぜかまだどこも出していない。それは、失言集。」

この発言に対し、「だったら、おまえ書け!」という反響があり、
小飼さんも「だったら書いてやる!」と返して
出来上がったのが本書です。

果たして、本書はベストセラーになったのか?
また、続編をいくらでも出せるほど、入れ食い状態なのか?

実際は、それほどでもなかったように思えます。

なぜなら、先の発言自体を小飼さんは「失言」と認めているから。

  「失言を糊塗するために言を重ねるうちに、また失言・・・・。
  本書の成り立ち自体が、 “失言リスク拡大” の
  ケーススタディのようです。」

小飼さんは、「失言」について、本書で次のように条件付けします。

  「失言は、発言そのものではなく、立場が決めるということです。」

同じ内容でも、別の立場の人が発言したら失言ではなく、
ある特定の立場の人が発言すると、失言になるということ。

つまり、冒頭の発言は、小飼さんが本を書く立場
だったから失言となったというわけです。

明らかに本を書けない又は書かない立場の人の発言なら、
「だったら、おまえ書け!」とツッコまれなかったということです。

本書で、小飼さんは古今東西の著名人の「失言」を集め、
その傾向と対策について解説します。

そもそも人間には4つのタイプがあると、小飼さんは言います。

  A : おしゃべりで失言が多い
  B : むっつりで失言が多い
  C : おしゃべりで失言がない(少ない)
  D : むっつりで失言がない(少ない)

この中で、いいところが何もないのがBとDの「むっつり型」。

なぜなら、このタイプは、失言にならないよう自分の発言の
精度を上げる学習機会を放棄してしまっているから。

目指すのは「おしゃべり型」で、Aタイプの人が、
失言による失敗体験を経て、Cタイプになることです。

また、為政者などの立場の人は、事前にしっかりと台本を用意し、
直言を避けるのが失言しないポイントと書かれています。

決して、思いつきで発言してはいけません。

むしろ、予定稿を作ってそれを読み上げることに徹する
「棒読み」こそが有効な失言対策であるようです。

小飼さんが、棒読みの達人として挙げるのが、
故スティーブ・ジョブズさんと、日本の皇室です。

ジョブズさんは、プレゼンを行う際には、綿密なリハーサルを
繰り返し、予定稿を一字一句練り上げることで知られています。

ただし、プレゼン以外ではいろいろと放言していましたから、
Cの「おしゃべりで失言がない」タイプとも違いますね。

また、皇室の発言としては、東日本大震災直後に、
天皇陛下が行った「平成の玉音放送」を取り上げています。

  「このとき、 “棒読み” を非難する声はまったくありませんでした。
  そもそも多くの国民が天皇に期待しているのは、
  いつもながらの “棒読み” なのです。」

この本から何を活かすか?

本書は188ページ、行間もかなり広めです。

小飼さんは、執筆前は「失言集」ならネタに困らないと
考えていたのかもしれませんが、実際に書いてみると、
意外と書けないと感じたのかもしれません。

本書のタイトルは「失言学」となっていますが、
あくまで「失言集」の域を出ていません。

個人的に本書に物足りなさを感じたのは、
ネットと失言の関係が、サラッとしか書かれていないこと。

この点に期待していましたが、小飼さんらしい独自の視点が
少なかったように思えます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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