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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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僕がメディアで伝えたいこと

僕がメディアで伝えたいこと (講談社現代新書)僕がメディアで伝えたいこと (講談社現代新書)
(2013/09/18)
堀 潤

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満足度★★★
付箋数:17

  「NHKは早いスピードで新しいことに取り組む必要があると
  ずっと感じてきました。公共放送は徹底的に開かれるべきだし、
  各職員は視聴者と本音をぶつけ合いながら情報を共有すべきだと
  いう考えで頑張ってきました。しかし、僕がすることはすべて
  コンプライアンス違反だと見なされるような状況では
  精神的にもちません。僕は今日辞めますが、これからもNHKのために
  働いていくつもりです。公共放送が日本でうまく機能するよう、
  外から貢献していきたいと思います。いったん組織を離れますが、
  日本のメディアを、NHKをよくしたいという気持ちは
  今も変わりません。ご支援いただけたら幸いです。」

アナウンサーとして「ニュースウォッチ9」や「Bizスポ」などを
担当した堀潤さんは、この言葉をアナウンス室長に伝え、
2013年4月1日、12年間勤めたNHKを去りました。

それは、同僚や視聴者へ挨拶することもなく、
只々、ひっそとりとした、30分間の退職劇でした。

なぜ、堀さんはNHKを辞めることになったのでしょうか?

本書では、NHKで堀さんがやってきたこと、
そして、公共放送としてのメディアの限界を伝え、
次世代のメディアのあるべき姿を考えます。

  第1章 NHKで学んだこと
  第2章 僕がカメラに背を向けた理由
  第3章 果たせなかったメディアの責任
  第4章 僕がメディアで伝えたいこと

NHKの中でも、堀さんは、かなりの異端児だったようです。

アナウンサーという肩書やNHKの名前を出して
ブログを書くことは社内で禁じられていましたが、
2009年冬、堀さんはあえて実名を出して、
ツイッターを始めました。

その後、「Bizスポ」の公式アカウントとして認められるものの、
「僕らでこの国を変えよう」という堀さんのツイートに対し、
ある国会議員からクレームが来ます。

  「君は国家を転覆させようとしているのか。
  ツイッターをやめてもらいたい」

部長からツイッターの閉鎖を提案されても、
堀さんは辞めずに発信を続けます。

しかし、大きな官僚組織の壁は、堀さんの想像以上に厚く、
2012年1月末に、正式にツイッターアカウントの閉鎖命令が下ります。

「番組終了にともない、アカウントを閉鎖します」と
つぶやくように指示を受けます。

本当のところは、「政治家からの圧力に屈したから」なのに・・・。

2012年3月31日、堀さんは泣きたい思いで、
指示された文面通りにツイートしてアカウントを閉鎖します。

信頼を得ていたフォロアーを裏切る行為に、
いくら悔やんでも悔やみきれない思いが残りました。

本書を読むと、従来型のメディアの体質がよくわかり、
日本のメディアの問題点が見えてきますね。

堀さんはNHK退職後、投稿型ニュースサイト「8bitNews」を
立ち上げ、パブリック・アクセスの実現、
オープンジャーナリズムの実践を目指しています。

堀さんの力だけでは、NHKという大組織を変えることは
できませんでしたが、今後のメディアをのあり方に、
一石を投じる一冊になっています。

この本から何を活かすか?

8bitNewsが目指すパブリックアクセスとは?

  「市民が公共の資源や財産にアクセスする権利。
  テレビやラジオ局が使用している電波も公共の財産とみなされ、
  アメリカや韓国、ドイツでは法律などによって市民が
  テレビチャンネルや番組を運営する権利が保障されている。」

要するに、市民がケーブルテレビで番組をつくり
流すことができる仕組みのようです。

私は、今まで、あまり聞いたことのない言葉でした。

堀さんがもう一冊出している『僕らのニュースルーム革命』も
読んでみようと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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