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ikadoku

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「世界で戦える」人材の条件

2013年09月05日
社会・国家・国際情勢 0
「世界で戦える」人材の条件 (PHPビジネス新書)「世界で戦える」人材の条件 (PHPビジネス新書)
(2013/06/19)
渥美 育子

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満足度★★★★
付箋数:26

グローバル人材に必要な能力は何か?

本書の著者、渥美育子さんが日本を代表する大企業5社で、
社員500名にこのアンケートを取ったところ、
正しくグローバル化を理解していた回答は、
わずか5名、全体の1%しかなかったそうです。

グローバル化について誤解した回答で多かったのが、
「英語力・語学力」、「コミュニケーション能力」などの答え。

もしそうなら、英語を母国語とする人は、
それだけでみなグローバル人材になりますし、
コミュニケーション能力についても、
話す中身があってはじめて成り立つ能力です。

更に「現地の市場、商習慣や文化を熟知すること」という
回答も多かったそうですが、これはまさに日本人が
「国際ビジネス」と「グローバルビジネス」の違いを
理解していないことの表れだと、渥美さんは指摘します。

  「グローバルビジネスを行う能力は、ルールの軸に沿った理解
  (グローバルスタンダードなど)と、多様性の軸に沿った理解
  (現実の市場)を同時に推進し、全体最適の形でスピーディーに
  成果を出す能力である」

本書は、間違ったグローバル化の呪縛から解き放ち、
真のグローバル人材になるための「道」を示す本です。

  道1 グローバルマインドを持つ
  道2 <文化の世界地図>で、世界を俯瞰的に見る
  道3 倫理とリーガルマインドを強化する
  道4 日本のDNAを磨き、日本型グローバル人材を目指す
  道5 21世紀の学習方法に切り替える

今まで私たちは、宗教分布図によって世界を見ることが
一般的でした。

しかし、時間軸と空間軸を使って地域ごとの
価値観を見直すと、意外な事実が判明します。

それは「アジア」と「ラテンアメリカ」の価値観が
非常に近いということ。

これは、単に世界を見る切り口を変えただけではありません。

本書で注目すべきなのは、渥美さんオリジナルの
グローバル人材になるための教材があること。

1つ目は、<文化の世界地図>。

これは、次の4つのコードで世界の文化を色分けします。

  ・リーガルコード(法的規範):ルールとノウハウ
  ・モラルコード(道徳的規範):人間関係
  ・レリジャスコード(宗教的規範):神の教え
  ・ミックスコード:上記3つの内、2つのコードが併存

2つ目は、<グローバルナビゲーター>。

こちらは、時間軸と空間軸から、その国の価値観を
理解するための教材です。

本書は、私が今まで読んできた「グローバル」を
標榜する本とは、かなり違った印象を受けました。

「グローバル」とただ叫ぶだけで、精神論的な中身のない
グローバル化を説く本や、自分の経験だけを元にした
思い込みによるグローバル人材育成法を解説した本とは、
一線を画す本です。

巻末の資料も充実しているので、ここだけでも十分に
読む価値があるように思えます。

この本から何を活かすか?

日本の「本音と建前」をどのように説明するか?

本音と建前をリーガルコードの人に、解説しようとすると、
即座にダブルスタンダード(二重基準)だと捉えられてしまい、
前近代的な意思疎通をする国民は信用できないと
思われる可能性があるそうです。

渥美さんは、本音と建前を「舞台上の現実」と「楽屋の現実」と
説明し、理解してもらうそうです。

上手い説明なので、そのまま使わせてもらいます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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