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体感する数学

体感する数学体感する数学
(2013/06/15)
竹内薫

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満足度★★★
付箋数:18

  「パンダの絵が描いてある小さめのセーターをムリヤリ着てみよう。
  するとどうなる?
  絵が左右に伸びてフクザツな顔に変形するものの、
  パンダであることはわかる、と思った瞬間!
  その “絵がパンダだとわかる” = “固有値” だ!」

固有値とは、線形変換という現象が起こった時に現れる数。

線形変換をここでは、セーターに描かれたパンダの絵が
歪むことに例えています。

セーターのパンダの絵は、全体に均一に伸びません。
しかし、ぐちゃぐちゃにかき混ぜられて伸びるわけでもありません。

身体にフィットするように伸びて、パンダの顔は歪みますが、
部分的なヒントから、それがパンダであることはわかります。

その部分的なヒントとなるのが、元の絵とベクトルが変わらず、
大きさだけが変わった箇所です。

それが、「固有値」のイメージのようです。

本書で竹内薫さんが目指したのは、数学を「体感」すること。

  「数学を “体感する” とはどういうことでしょうか。
  数学は冷徹な論理の世界ですが、数学をやるのは、
  あくまで人間です。数学が得意な人が、紙と鉛筆で数学の問題を
  解くときは、コンピュータみたいに機械的に数字を印字して
  いくわけではありません。その人なりの “感じ方” で
  数学を楽しんでいるのです。」

本書は、数学上の概念が、日常生活で体験する
どんなことに近いかを示した数学の雑学本です。

Part1では、日常生活の中で、実際にやってみて体感できる
数学用語が取り上げられています。

登場するのは、素数、無理数、乱数、四元数、キス数、
微分積分、二次方程式、デルタ関数などの18個の数学用語です。

Part2では、日常生活の中で、偶然出くわしてしまうような
状況の中から、数学用語に置き換えられるものが紹介されています。

登場するのは、ラジアン、因数分解、階乗、行列、
数学的帰納法、波動関数、ガウス分布などの12個の数学用語です。

計算したり、完全に理解することができなくても、
それがどういうことなのか、概念だけでもザックリと知りたい。

本書は、そんな数学に対する知的欲求を満たしてくれます。

正確さよりも、わかりやすさを優先して、
抽象的な概念を、具体的な体感に置き換え解説していますから、
本質的な部分で「そういうことなんだ」と、
イメージすることができます。

一般的に数学は、一歩一歩積み上げて理解していくもので、
途中をすっ飛ばして、その先の項目だけをを理解するのは、
難しいように思われます。

しかし、本書では日常生活で体験するそれに近い概念を
例にして、「それって要するにどういうこと?」という
疑問に答えてくれます。

今まで数学に苦手意識を持っていた人が、
数学に興味を持つきっかけとなる本です。

数式は出てきませんし、親しみやすい挿絵も満載なので、
数学嫌いな人でも、抵抗なく読むことができると思います。

この本から何を活かすか?

  「もしも、ドラマで崖から落ちる場面を見ているときに、
  みかんを落としたら? それが “力学的相似” だ!!」

テーブルからみかんを落としたら「ストン」と落ちるのに、
崖から落ちる人は「ふわ~っ」と落ちるように見えます。

それは、空気の流れなどの自然条件が違うから。

実際にドラマの崖から人が落ちるシーンの撮影では、
人間の9分の1の模型が使われるそうですが、
力学的相似を成立させるために、映像処理で時間を3倍に
引き伸ばす手法が使われているそうです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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