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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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経営戦略全史

経営戦略全史 (ディスカヴァー・レボリューションズ)経営戦略全史 (ディスカヴァー・レボリューションズ)
(2013/04/27)
三谷 宏治

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満足度★★★★
付箋数:28

少し前から本書は私の手元にありましたが、
固そうなタイトルと400ページ超の分厚さに気後れして、
つい読むのを後回しにしていました。

しかし、実際に読んでみると、わかりやすく楽しい本でした。

しかも、戦略を学ぶ初心者が入門書として読むことも、
MBAで戦略を学んだ人が仕上げの一冊として読むこともできる
不思議な本でした。

でも著者が三谷宏治さんなら、そんなこともあり得ます。

このブログでは過去に6冊の三谷さんの著書を紹介していますが、
今回も「三谷さんの本にハズレなし」ということを
証明することになりました。

  ・一瞬で大切なことを伝える技術
  ・ペンギン、カフェをつくる
  ・特別講義 コンサルタントの整理術
  ・ハカる考動学
  ・発想の視点力
  ・正しく決める力

本書は「経営戦略100年の歴史」を振り返り、
オリジナルの意図や内容をストーリーで紹介します。

  「この経営戦略全史という物語を、今から100年前の世界に生きた、
  フレデリック・テイラー(1856~1915)から始めることにします。
  彼こそが、すべての源流だからです。」

このように本書は、科学的管理法の生みの親、
フレデリック・テイラーさんの紹介から始まり、
最後はBCGのマーティン・リーブスさんのアダプティブ戦略で
締めくくります。

登場する人物は述べ132名、書籍は72冊、会社は110社。

100年の歴史で発明された90個余りの経営戦略コンセプトを
時系列に沿って生まれた背景と、位置づけを紹介します。

三谷さんは、本書に次のような工夫を施しています。

  1. これまでの経営戦略論の書籍は基本的に、
   論文の寄せ集めか人物評・学派紹介のみであるのに対し、
   社会状況を含めたストーリーであり、俯瞰的でわかりやすい

  2. 紙面の下部4分の1で、関連する書籍や論文、人物を
   書影・肖像付きで紹介。キーコンセプトも図解することで、
   これ1冊で経営戦略論の全体が理解でき、発展的学習にもつながる

  3. 自社組織が(意図するしないにかかわらず)採用している
   「戦略タイプ」や「立て方」がどういったものか、
   その性格や限界が理解できる

また、三谷さんは「巨人たちの午後」と題し、
戦略の大家たちがもし出会っていたら、こんな会話を
していたかもしれないというバーチャル対談を9つ創作。

テイラーさんVSメイヨーさん、アンゾフさんVSチャンドラーさん、
アンドルーズさんVSポーターさんなどなど。

実際にそんな会話をすることはなかったでしょうが、
ライバル的な関係の2人が、お互いに思っていそうなことを
うまく表現しています。

正直、このバーチャル対談だけを読んでも面白い。

ただし、いきなりバーチャル対談を読むよりも、
やはり各章を読み終えて背景をつかんでから読んだほうが、
より面白さが増します。

あと、読むにはそれほど影響しませんが、
本書で1点だけ難点を挙げるとすると、
ページが綴じている付け根の背側に印刷されているのが
イマイチ使いづらい。

私は読書ノートを書く時に、ページ数も記載するので、
これはちょっと見にくかったですね。

この本から何を活かすか?

戦略全史に日本や日本人は登場するのでしょうか?

本書では125ページまできて、やっと日本が登場。

BCGがジェイムズ・アベグレンさんをナンバー3に迎え、
東京オフィスを設けたところで日本が出てきます。

また、日本人の経営戦略家も何人か出てきますが、
タイトルとして出てくるのは野中郁次郎さんのみです。

欲を言えば、もう少し日本人を登場させて欲しかった。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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