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ikadoku

ビジネス書・ベストセラー本・科学本を中心に13年以上、ひたすら本を紹介し続けるブログ。既に紹介した本は3700冊以上。

データ・サイエンティストに学ぶ「分析力」

2013年06月13日
マーケティング・営業 0
データ・サイエンティストに学ぶ「分析力」    ビッグデータからビジネス・チャンスをつかむデータ・サイエンティストに学ぶ「分析力」 ビッグデータからビジネス・チャンスをつかむ
(2013/02/28)
ディミトリ・マークス、ポール・ブラウン 他

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満足度★★★
付箋数:23

  「最近急に “数字” の重要性が増してきた ―
  そう感じているのなら間違いだ。数字が重要になったのは、
   “ダイレクトレスポンス” というマーケティング手法が
  発明された頃にさかのぼる。」

本書でこのように語るのは、著者のディミトリ・マークスさん。

オグルヴィ・アンド・メイザー・グループのデジタル及び
マーケティング部門「オグルヴィ・ワン」の
マネージングディレクターで同社のデータ分析の第一人者。

ちなみに、オグルヴィ・アンド・メイザー社は
世界3大広告代理店のWPPグループ傘下の1つで、
「ブランド」という言葉の生みの親でもあります。

私にとっては、2011年12月に鈴木 良介さんの
ビッグデータビジネスの時代』を紹介した前後から
ビッグデータの活用が注目され始めたという印象でした。

しかし、本書はビッグデータ活用の前に、
すべき事があると言います。

それは、「Sexy Little Numbers」の活用。

Sexy Little Numbersとは、既に手元にある
魅力的なデータを意味します。

まずは目の前のデータを、これまでとは違った角度で分析し、
新しいビジネス戦略を立て、実行に移す。

本書では、オグルヴィ・アンド・メイザー社が培ってきた
マーケティング戦略立案時のデータ活用方法を整理し、
数多くの図表と実例をあげて紹介します。

簡単に言うと、webマーケティングの方法論が解説された本です。

個人的に必見だと思うのは、マーケティングのどの部分が
有効に機能し、どの部分が機能していないかを測定する方法を
解説した「第6章」です。

  「確かに “売上が12%増加した”  “利益が4%落ちた” など、
  全体像をつかむことはできる。しかしそれは全体としての結果
  でしかない。ある部分に対する1ドルの出費が、ゴールに近づくのに
  どれだけ効果を発揮したかを測定する必要があるのだ。」

本書では、この測定方法を段階を追って解説し、
更にオグルヴィ社の最大顧客の一つ、貨物運送会社のUPS
(ユナイテッド・パーセル・サービス)の事例を紹介します。

また、ディミトリさんは、データアナリスティックの未来では、
人間にはたった2つの仕事だけが残ると予想しています。

1つは、自動化されたシステムがスムーズに
機能することを守る「技術者」。

もう1つは、手元にあるツールを最大限に活用して、
売上や利益を劇的に改善するアイディアを創造し、
実行に移す「魔法使い」です。

この2つの仕事のどちらが欠けても、マーケティングは
成功しませんが、与えられた発見を有効活用していくためには、
今後、より多くの魔法使いが必要になると、
ディミトリさんは語っています。

本書は、オグルヴィ社の細かな分析ノウハウまでは
公開されていませんが、データ・アナリティクスの概要と、
一連の流れがわかる手引書になっています。

350ページ以上の力作なので、気軽に読むには適しませんが、
本気で学びたい人には、得るものがある本だと思います。

この本から何を活かすか?

  UPS社のトラックは左折しない?

UPSは、あらゆる業務を最適化し、業務オペレーションの
優位性の上に成り立っている企業のようです。

  「UPSのトラックは、ほとんど左折しない。
  左折するときに発生する待ち時間を回避することで、
  毎年数百万ドルのコストを削減できるという計算結果が出た
  ことから、左折をするのはそれ以外に選択肢がない場合のみ
  としたのである。」

では、左車線の日本では、運送会社はなるべく右折を
しないようにしているのでしょうか?

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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