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これから3年、日本と「地球経済」で起きること

これから3年、日本と「地球経済」で起きることこれから3年、日本と「地球経済」で起きること
(2013/05/10)
浜 矩子

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満足度★★★
付箋数:18

経済を「座標軸」で考える本だったはずなのに、
最後は「魂」の行き先をマッピングしている一風変わった本。

著者は、辛口で明快な語り口がマスコミ受けする浜矩子さん。

本書は、2011年9月に刊行した『誰が「地球経済」を殺すのか
の続編です。

前作で浜さんは、経済を謎解きするための7つ道具を示しましたが、
本書ではその中の1つ、「座標軸」というツールをピックアップ。

  「本書では、(前作で)人気者となった座標軸くんに
  ぐっとフォーカスを絞ってみました。物価や金利。
  為替レートや対外収支。インフレ・デフレにTTP。
  我々の日常を取り巻くこれらの経済的時事テーマについて、
  丸ごと、座標軸分析で謎解きをしてしまおう。
  そんな大それた試みに挑戦した。それが本書です。」

浜さんの言う座標軸とは、いわゆる2軸のマトリックス。
4つの象限に分けられたフレームワークです。

スティーブン・コヴィーさんの「時間管理マトリックス」や
ボストン・コンサルティング・グループの「PPM
(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)」などが
有名どころでしょうか。

本書では以下の手順で、座標軸を作成します。

  STEP1 テーマに関係ありそうなキーワードを絞込まず、
       すべてリストアップする
  STEP2 キーワードをテーマ別に小箱に分け、
       小箱を更に大箱に詰めて、縦横軸を設定する
  STEP3 縦横軸に名前をつける
  STEP4 軸の両端にも名前をつける

マトリックスで重要なのは、何と言っても軸の設定です。

最初に軸ありきでマッピングするのではなく、
キーワードを洗い出してグルーピングしてから
適切な軸を考える手順は、少し時間がかかるかもしれませんが、
外れのない方法だと思います。

本書の経済を座標軸で分析するという試みは新鮮でした。

しかし、いかに座標軸が有効なツールであっても、
これで何でもかんでも分析するのは、ちょっと無理があります。

  「日本のデフレ克服問題にいかなる解答がありうるか。
  端的にいえば、答えは座標平面の外にあり、
  ということになります。」

また、本書では、日本のアベノミクスの行く先を、
財政政策を横軸に、金融政策を縦軸にとって座標軸分析します。

その結果、出てきた答えは、実質デフレと資産インフレが
同時進行する単純なスタグフレーションとは異なる状態。

浜さんはこれを「バブデフレーション」と命名しています。

この辺りになってくると、分析というより、
ただの言葉遊びになっている感じがしますね。

更に、収斂と移転を軸に取った単一通貨圏の分析では、
浜さんは驚きの結論に到達しています。

  「日本は一国一通貨体制ではなく、一国多通貨体制、
  つまり、日本経済を構成する各地域経済が独自の通貨を持つ
  世界に大変身を遂げることになるかもしれません。
  いささかSF的ですが、決してその日が来ないと
  言い切ることはできません。」

私は、日本の地域経済が、それぞれ中央銀行を持ち、
独自の金融政策を行えない限りは、
決してそんな日は来ないと言い切ります。

この本から何を活かすか?

本書は、座標軸で経済分析をするのがテーマですが、
経済に限らず、マトリックスで考えることは、
思考を整理する上で有効です。

そんな思考法をまとめたのが、水野俊哉さんの
マトリックス図解思考』。

2013年6月現在Amazonでは、マーケットプレイスでしか、
入手できませんが、本書より汎用性の高い内容でした。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 経済・行動経済学 | 07:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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