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宇宙になぜ我々が存在するのか

宇宙になぜ我々が存在するのか (ブルーバックス)宇宙になぜ我々が存在するのか (ブルーバックス)
(2013/01/18)
村山 斉

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満足度★★★
付箋数:25

宇宙に、なぜ私たちが存在できるようになったのかを、
宇宙の誕生までさかのぼり、2つの素粒子を軸に解説する本。

2つの素粒子とは、ニュートリノとヒッグス粒子です。

現代の素粒子理論によると、「物質」には必ずそれと対になる
「反物質」が存在することが知られています。

物質と反物質は、質量が同じで電気的性質が反対。

この2つは同時に同じ数だけ生まれ、
出会うと大きなエネルギーを発して消滅してしまいます。

ちなみに、反物質はスタートレックに登場する宇宙船、
エンタープライズ号の動力源。

エンタープライズ号は、反水素を使って
反物質駆動エンジンで宇宙を航行します。

さて、私たちが存在するためには、
必ずそれを作るための「材料」が必要です。

現在の私たちから、生命の誕生、地球の誕生、
更には宇宙の誕生までさかのぼっても
材料が必要であることに変わりはありません。

しかし、宇宙が誕生したときにできた物質に対し、
同数の反物質が存在したはずですから、
この2つは出会うと何もなくなってしまいます。

そうなると、私たちを作る材料が何も残らない・・・・

ところが、よくよく調べてみると、同じ数だけ存在するはずの
物質と反物質の量にわずかに差があったことがわかりました。

実は、反物質より物質の方が少しだけ多かった。
その差は、わずか10億分の2。

そうしてほとんどの物質と反物質が対消滅しても、
10億分の2だけ残った物質が、私たちの材料となったのです。

それでは、なぜ、物質と反物質の量に差ができたのか?

その謎を解く鍵となるのが、ニュートリノという素粒子です。

  「ニュートリノと反ニュートリノも、他の物質と反物質の
  ペアと同じように1対1でできたのですが、
  ニュートリノがちょっといたずらをして、
  10億個のうち1個分だけ、反ニュートリノと物質のニュートリノの
  バランスを崩したのではないかと考えられるのです。」

なぜこんな芸当ができたかというと、ニュートリノは
質量があるのに電気的性質を持たないからです。

そして、もう一つ宇宙に私たちが存在できるようになった
鍵となるのが、ヒッグス粒子です。

2012年7月に、スイスの欧州原子核研究機構(CERN)が
ヒッグス粒子の発見を示すデータが測定できたと公表し、
話題になりました。

ヒッグス粒子は、もともと質量をもっていなかった素粒子に
重さを与える役割を果たしたと考えられています。

ニュートリノが質量をもったのも、
ヒッグス粒子のおかげというわけです。

本書の著者は、宇宙のことをわかりやすく解説することに
定評のある、東京大学数物連携宇宙研究機構長の村山斉さん。

当ブログでも過去に村山さんの著書では、
  『宇宙は何でできているのか
  『宇宙は本当にひとつなのか
  『宇宙はなぜこんなにうまくできているのか
の3冊を紹介していますが、今回は素粒子という切り口なので、
他の本とは違った角度から宇宙の誕生を知ることができます。

この本から何を活かすか?

  「村山さんのタイムマシン発言の真相」

2011年秋にニュートリノが光の速度を超えたと話題になりました。

実際には測定のミスで光速を超えていなかったわけですが、
当時、「これでタイムマシンもできる」と
村山さんが言ったことが、新聞の見出しを飾りました。

しかし、実際はそんなことは言っていなかったようです。

  「もしニュートリノが光より速いことが本当だったら、
  過去に信号を送れてしまうので、ありえない」

という意味で村山さんが発言した内容が、
あの新聞記事になってしまったようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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