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世界の経営学者はいま何を考えているのか

世界の経営学者はいま何を考えているのか――知られざるビジネスの知のフロンティア世界の経営学者はいま何を考えているのか――知られざるビジネスの知のフロンティア
(2012/11/13)
入山 章栄

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満足度★★★★
付箋数:25

あなたの知らない、経営学のフロンティアへようこそ。

  「この本は、世界のビジネススクールの最前線にいる
  “経営学者” たちが取り組んでいる研究、
  その “知のフロンティア” をわかりやすく、
  まるでエッセイを読むように、
  気軽にみなさんに知ってもらうことを目的としています。」

著者の入山章栄さんは、ニューヨーク州立大学バッファロー校の
ビジネススクールでアシスト・プロフェッサーをしている
経営学者です。

私たち日本人は、欧米の経営学というと、
ピーター・ドラッカーさんや、マイケル・ポーターさん、
ヘンリー・ミンツバーグさんといった大御所を思い浮かべます。

しかし、これらの大御所の時代は昔のことで、
今や世界の経営学は、もっと先に進んでいるようです。

しかも、多くの日本人は経営学に対して、
いくつも誤解をしていると入山さんは説明します。

  ・アメリカの経営学者はドラッカーを読まない
  ・HBR(ハーバード・ビジネス・レビュー)は学術誌ではない
  ・ビジネススクールで、よい授業をしても出世などできない
  ・経営学はケーススタディ中心ではない
  ・経営学に教科書はない
  ・ポーターの戦略だけでは、もう通用しない

ハッキリ言って、私はここに挙げたことすべてを誤解していました。

本書では、これらの誤解を解きながら、
世界の経営学の本質的な考えや、興味深い話を
非常にわかりやくす伝えます。

例えば、最近の「競争戦略」の研究はどうなっているのか。

まず、競争戦略と言えば、ポーターさんの「競争優位の戦略」。
これはライバルと競争を避けるための戦略で、言わば守りの戦略。

しかし、現在は競争優位が長く持続することができない
ハイパー・コンペティションの時代。

その状況下では、守りではなく、攻めの競争行動が有効になる。

この守りの戦略と、攻めの戦略は相反するものではなく、
両立は可能であるが、それがこれからの研究課題になっている。

こういった内容を、世界の経営学者は、
ケーススタディから観察する帰納的なアプローチからではなく、
理論仮説を立て、それを統計的な手法で検証する、
演繹的なアプローチによって研究しているようです。

経営学は、科学を目指している。

ちなみに、アメリカの経営学者がドラッカーさんの本を
読まなかったり、ドラッカーさんの考えをもとに研究をしないのは、
ドラッカーさんの言葉は名言であって、科学ではないから。

つまり、ドラッカーさんの本を読んで感銘を受けても、
研究する学問ではないということです。

私は、本書を読んで、かなり目から鱗が落ちました。

しかも、本書は経営学を専攻したことがない、
一般の読者でもわかるように、主流となる経営学の論文を
かなり噛み砕いて説明していますから、
350ページの本でもスッと読め、頭に入ってきます。

まさに、素人でも経営学の知的興奮が堪能できる一冊でした。

この本から何を活かすか?

トランザクティブ・メモリー 組織はどのように記憶するのか?

トランザクティブ・メモリーとは、交換記憶システム。

これが個人の記憶と組織の記憶の決定的な違いのようです。

個人の記憶では、何を知っているかが重要ですが、
組織の記憶では、誰が何を知っているかを知っておくかが重要。

つまり、トランザクティブ・メモリーを持つと、
それぞれの専門分野に特化して記憶することが可能になり、
必要なときに、専門の人や部門から知識を引き出すことが可能。

この「知のインデックスカード」を自然と形成できる
組織を作っていくことが大切なようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 経営・戦略 | 06:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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