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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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ヤル気の科学

ヤル気の科学 行動経済学が教える成功の秘訣ヤル気の科学 行動経済学が教える成功の秘訣
(2012/10/25)
イアン エアーズ

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満足度★★★★
付箋数:25

過去に当ブログでも「その数学が戦略を決める」を
紹介したことがあるイェール大学教授のイアン・エアーズさん。

彼は、ある方法を使ってダイエットに成功しました。

10週間で体重を93kgから81kgまで落とし、
その後もリバウンドせずに理想体重をキープしています。

エアーズさんが使った方法とは、
stickK.com 」というサイトを使う方法です。

このサイトの使用方法は、およそ次のような手順です。

  1. 自分の目標と、その達成期限を決める
   (ダイエットでも禁煙でも何でも)
  2. その目標を達成できなかった時の罰金を決める
   (1週間で500g減量できなければ1万円支払うなど)
  3. 目標達成を確認する審判を決める
   (家族や友人など)
  4. サイトとコミットメント契約を交わし、
    クレジットカード登録をする。
  5. 審判からの目標未達成の報告を受けると、罰金取り立てられる。

  「わたしは毎週500ドルをリスクに曝したが、最終的に体重が
  落ち着いた時点でわたしは11kg体重を落とし、
  今のところ1銭もかかっていない。
  本書を書こうと思ったのも、コミットメント契約がわたしの場合と
  同じように人々の生活改善に役立つと本気で思うからだ。」

実は、この「stickK.com 」という会社を創業したのが、
エアーズさん自身なのです。

だからと言って、本書は「stickK.com 」の宣伝本ではありません。

原題は「Carrots and Sticks(アメとムチ)」。

目標達成をしたら、自分にご褒美をあげるという
インセンティブとはちょっと違い、
目標達成のためにコミットメント契約を活用します。

例えば、人間は1万円得した時と、1万円損した時では、
感じ方の強さが違います。

人は損した時の方が強く感じるので、損失を回避する行動を取ります。

これは行動経済学でいうところの損失回避性。

本書では、この性質を目標達成のために使います。

また、損失は金額に比例して感じ方が強くなるのではなく、
だんだんと感覚が鈍くなる感応度逓減性がありますから、
ほどほどのムチを与えることが大事です。

そもそも「目標を達成したらほしい物を買う」と決めても、
お金を出すのは自分ですから、達成できなかったら
罰金を取られると決める方が、効果が高いのかもしれません。

本書では、経済学者で弁護士であるエアーズさんの
キャリアを生かし、行動経済学をベースに目標達成のための
「コミットメント契約」の利用法を検証します。

どんなコミットメントを使うと効果的なのか?
コミットメントは、いつ使えばいいのか?
誰に見張り役を頼めばいいか?
コミットメント契約を使う場合の弊害はないか?

本書では、「stickK.com 」を使った事例以外にも、
様々なエピソードが紹介されていて、
読み物としても、なかなか面白い一冊です。

この本から何を活かすか?

オンライン靴販売業者のザッポスは、
4週間にわたる新人研修の1週目が終わった時点で、
新人従業員に、あるオファーを出します。

それは、今辞めれば、これまでの給料に加えて、
無条件で2千ドル支払うというものです。

このオファーを出すことで、従業員を選別できますし、
残った従業員には、これからザッポスで働くことは、
そのオファー以上の価値があることを、
心理的に刷り込めるようです。

これも将来とってほしくない行動に、
選択制約をかける一例なんですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 経済・行動経済学 | 13:41 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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