活かす読書
ikadoku

ビジネス書・ベストセラー本・科学本を中心に13年以上、ひたすら本を紹介し続けるブログ。既に紹介した本は3700冊以上。

ウェブ時代をゆく

2008年02月12日
IT・ネット 0

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)
ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)
(2007/11/06)
梅田 望夫 商品詳細を見る

満足度★★★★★

本書は、梅田望夫さんの「ウェブ進化論」の続編です。

「ウェブ進化論」では、ウェブ時代の全体像を明らかにすることが
テーマでしたが、本書では、ウェブ時代に「どう生きるか?」がテーマです。

話しの前提となっているのは、前著で示された「学習の高速道路論」です。

「ネット時代は、知が容易に共有できるので、
あらゆる分野で学習が高速化する。
しかし、その学習の高速道路を猛スピードで走った後、
その道のプロ寸前のところで、大渋滞が起きている」
という考えですが、

本書では、大渋滞の後、高く険しいプロの道を進むのとは別に、
梅田さん自身が歩んだ、高速道路を降りて、
標識のない「けものみち」を行く生き方の可能性を探ります。

また、そもそも、「どの高速道路を進むか?」というのが、
一番最初に考えなければならない問題ですが、
梅田さんは、自分の好きな道を発見するための方法として、
「ロールモデル思考法」を本書で提示しています。

自分の進むべき道が見えない人には、
あてもなく、自分探しの旅にでるより、
本書のロールモデル思考法を、実践することをオススメします。

本書は、難しいテーマを扱っていながらも、
その本質を的確に捉え、絵が浮かぶように
分かりやすく説明されているので、読んでいてワクワクします。

梅田さんの表現の上手さには、ただただ感服です。

昨日の記事に書いた、勝間和代さんの「新・知的生産術」では、
本の内容と価格は相関関係にあり、1000円以下の新書や文庫には
良書が少ないとの指摘がありましたが、少なくとも本書に関しては、
その指摘は、当てはまりません。

この本から何を活かすか?

本書でも、勝間さんの本と同様に、
ウェブ時代の「知的生産方法」についても論じられていました。

この2冊を比較すると、

  ・勝間さんの本は、知的生産のための「戦術」
  ・梅田さんの本は、知的生産のための「戦略」

を示している違いがあります。

どちらがイイとか、悪いとかということではありません。

ただ、私は、妻に、勝間さんの本ではなく、
本書を読むことを薦めました。

妻に、勝間さんのようになられても困りますから・・・

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.      

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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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