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結果を出すリーダーはみな非情である

結果を出すリーダーはみな非情である結果を出すリーダーはみな非情である
(2012/10/26)
冨山 和彦

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満足度★★★
付箋数:24

ある企業の社長になったつもりで、判断してください。

  「あなたの会社は、過去に大きな粉飾決算をやっていた。
  だが、10年間かけて周囲にさとられることなく損失を埋め、
  現在は貸借対照表・損益計算書ともに健全である。

  あなたが、社長に就任してから過去のそうした事実を知った場合、
  社長として世に知らしめるべきか?

  さて、あなたなら、どのように結論づけるだろう?」

これは本書の冒頭で冨山和彦さんが提示した問題の1つです。

この問題、過去にあったことでも、粉飾を隠し通すことには、
倫理的に大きな問題ですし、その筋を通さないと、
今後も同じことを繰り返してしまう可能性があります。

一方、粉飾があったことを公表した場合、
会社は信用を失い経営が悪化します。

それによって、リストラなどで社員や家族の生活を壊すことは
避けられません。

この問題に、唯一絶対の正解はありません。
決断をする以上、どこかで血を流す必要があります。

  「考えてみてわかるように、どんな答えを選ぶにしても、
  清廉で美しいだけの結論はないはずだ。
  それだけ決断するという作業は重い。ストレスがかかる。」

本書が示すのは、こういった綺麗事では済まされない、
リアルな経営を前提にしたリーダーシップ。

冒頭の問題は社長としての判断でしたが、本書が対象としているのは、
これからの時代を動かす課長クラスの「ミドルリーダー」です。

  「本書の目的は、気概のある若手・ミドル世代に、
  人間のダークで醜い部分を含め、現実経営で “実行力” となる
  リアルなリーダーシップ、リーダー力の鍛錬・習得の要諦を
  伝えることだ。言い換えれば、悪のリーダーシップ論である。」

例えば、「おカネ」の問題。

リーダーシップを語る本では扱わないテーマですが、
本書では「おカネ」を人を動機づける根源的な要素として、
課長クラスのミドルリーダーであっても、
その問題から逃げいてはいけないと説きます。

もちろん、「悪のリーダーシップ論」と言っても、
悪事をはたらくようにうに促すわけではありません。

現実のビジネスでは、常にグレーゾーンで
どう判断するかが問われます。

本書はそういった点から目を逸らさず、真正面から向き合った、
リアルに役立つリーダーシップ論です。

企業再生のスペシャリストとして、数々の修羅場に
立ち会った経験のある冨山さんだからこそ、
書ける本なのだと思います。

また、冨山さんは一般的なリーダーシップ本の内容と
重複を避けてテーマを選んでいるので、
本書とは別に、正統派のリーダーシップ本も
読んでおいた方がいいと思います。

この本から何を活かすか?

本書では、ミドルリーダーに合理的思考力は不可欠として、
日々のニュースから、この力を鍛える方法が紹介されています。

それは、ニュースなどで見かかる主張を
次の「思考のフレームワーク」の5ステップに当てはめ、
その主張が正しいかを判断する方法です。

  <思考の基本となるフレームワーク>
  1. 客観的事実の認識
  2. 主観的事実の理解
  3. 価値・規範の選択
  4. 規範に基づく事実評価
  5. 対策提示

本書では3つの事例を取り上げ、
合理的判断を下す過程が示されています。

私は、もう少し直近のニュースでも、
このフレームワークを使う練習をしてみようと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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