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現場力の教科書

現場力の教科書 (光文社新書) 現場力の教科書 (光文社新書)
(2012/09/14)
遠藤 功

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満足度★★★★
付箋数:25

本書は遠藤功さんが、早稲田大学ビジネススクールで
2003年から担当する大人気の講義、
「組織のオペレーション」を書籍化したものです。

「組織のオペレーション」を、わかりやすく言うと「現場力」。
これこそが遠藤さんのライフワークです。

遠藤さんといえば、「見える化」という言葉の生みの親ですが、
「見える化」も「現場力」を大事にするからこそ、
生まれた1つのオペレーションなのでしょう。

ところで、私たちは「あの人は現場を知らない」とか、
「現場が一番大事」などと表現しますが、
一体どこを指して「現場」というのでしょうか?

これは単に製造業の工場だけを指す言葉ではありません。

営業の現場、開発の現場、サービスの現場・・・

現場はいたるところに存在します。

本書で遠藤さんは、「現場」を
「価値創造に関わるすべての職場」と定義します。

「現場」は、コスト低減や効率化に取り組む
「コストセンター」の役割以外にも、
新たな価値を生み出す「バリューセンター」の役目も担います。

そして、競争戦略と相互に影響し、他社に真似できない
「オペレーショナル・エクセレンス」を実現するのが「現場」です。

本書では、早稲田大学ビジネススクールで行われる
「現場力」についての15回の講義+3回の補講、
計18回の講義を可能な限り忠実に紙面に再現しています。

本講義それぞれにはケーススタディがセットされ、
花王、トヨタ、ヤマト運輸、旭山動物園、コマツ、テッセイ、
JR東日本、イトーヨーカ堂などの事例が紹介されています。

「教科書」と銘打つだけあって、本書ではどのようにすると、
競争力の源泉ともなる「現場力」に磨きをかけられるかが、
体系的に学べます。

いくら素晴らしい戦略を立てても、それを実行する
「現場力」が弱ければ、絵に描いた餅にしかなりませんから、
現場のオペレーション強化は、すべての企業にとって
重要なテーマです。

しかし、今まで「現場力」の強化について書かれた
教科書はほとんどありませんでしたから、
ケーススタディでの具体的な取り組みを理解しながら、
「現場力」の本質に迫る本書は貴重だと思います。

また、本講義の第14講が『現場力と「見える化」』、
第15講が『「見える化」の落とし穴』となっているのが、
遠藤さんらしいところだと思います。

ここでは、「見える化」の必要性を理解し、
実際に取り組んでも成果が出ない企業の
3つの原因が指摘されています。

  原因1. 「見える化」そのものが目的化している。
  原因2. 「悪い情報」や「兆候」が見えるようになっていない。
  原因3. 顧客志向がなく、見る側への配慮が欠けている。

「見える化」に取り組んだにも関わらず、
いまひとつ成果が上がらなかった企業や部署は、
この3つの落とし穴に陥っていないか、
チェックしてみると良いでしょう。

この本から何を活かすか?

本書で、「現場力」がある企業として、
第8講と第10講で2度も取り上げられていた会社が「テッセイ」。

「テッセイ」は東北新幹線などの車両清掃業務を担う、
JR東日本のグループ会社です。

この会社は、7分という世界最速のスピードで、
完璧な清掃をすることで注目を集めているようです。

そういえば、遠藤さんの著書でテッセイについて書かれた
新幹線お掃除の天使たち」という本がありました。

この本、気になってはいたのですが、読みそびれていました。

本書のケーススタディの詳細版として、
こちらも読んでみようと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 経営・戦略 | 06:47 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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