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「持たない」ビジネス 儲けのカラクリ

「持たない」ビジネス 儲けのカラクリ (角川oneテーマ21)「持たない」ビジネス 儲けのカラクリ (角川oneテーマ21)
(2012/09/10)
金子 哲雄

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満足度★★★
付箋数:17

2012年10月2日、肺カルチノイドのため41歳の若さで急逝した
流通ジャーナリストの金子哲雄さん。

亡くなる直前まで、病気をひた隠しにて仕事をしていたため、
テレビ番組の共演者でも、金子さんの病状が
そこまで悪化していたことは気づかなかったといいます。

死を悟った金子さんは、生前中に葬儀や墓などを自ら準備。

そして、金子さんの通夜の参列者に宛てた手紙が、
あまりにもスゴイとネット上でも話題になりました。

金子さんを知っている方も、知らない方も、
好きだっだ方も、嫌いだった方も、
もし、この手紙をまだ読んでいなければ、
ぜひ読んでください。

  ・日刊スポーツの記事「金子哲雄さん、通夜参列者に手紙」

自分の死を前向きに捉えた潔さと、
そのユーモアと気配りに、心を打たれます。

さて、本書は金子さんの遺作です。

154ページの薄い本ですが、病気をおして最後まで地道に取材して、
執筆した執念の書き下ろし作品です。

個人も企業も、資産を持つことがリスクになる時代が到来。

個人では、マイホーム「購入」と「賃貸」の比較。
企業では、土地、店舗、工場などを持たない経営の躍進。

何も持たないことは、すべてを持つことに通じるのかもしれません。

しかし、行き過ぎた「持たない経営」は、
見方によっては経済にマイナスに働きます。

金子さんは、これからの時代を生き残っていくために、
持たないことの必要性を認めつつも、持たな過ぎることの弊害もあげ、
一方向へドライブがかかっていくことに警鐘を鳴らしています。

何も知らずに本書だけを読むと、正直に言って、
特に目新しい主張のないビジネス書のように思えます。

しかし、「金子哲雄」という一人の人生という文脈の中で、
最後の仕事として書き上げた本として読むと、
その短い文章からも「伝えたい」という気迫が感じられます。

本書には、「まえがき」がありません。

新書の中には、「まえがき」がない本もありますが、
本を手にとってもらうツカミとして、
「まえがき」がどれだけ重要な役目を果たすのかを、
金子さんが知らないはずがありません。

それにもかかわらず、「まえがき」なしに、
すぐに本文に入っているのは、自分の命が尽きる前に、
伝えたいことをすべて書き切りたいという、
強い想いがあったのかもしれません。

本当に惜しい人を亡くしました。
ご冥福をお祈りします。

この本から何を活かすか?

  「営業力で人間グーグル化を目指す」

これは、勝間和代さんが「効率が10倍アップする新・知的生産術
で書いた「グーグル化」とは意味が違います。

金子さんが言う「人間グーグル化」とは、
人が気になったことを、まずはグーグル検索するように、
周囲の人から、1番最初に相談される「ファーストゲート」に
なるということです。

金子さん自身も、「人間グーグル化」していました。

あるテレビ番組で財布を評論するコメンテーターを探していた際に、
財布の専門家ではないにもかかわらず、
「まず流通ジャーナリストの金子さんに聞いてみよう」
ということになり、番組出演したそうです。

この「人間グーグル化」の鍵は「営業力」。

  「業種・業態に関係なく、働く一人一人は
  いま一度この営業力の大切さを見直してください。
  資産を保有しない人生で、もっとも頼もしい武器になることでしょう。」

金子さん、本当に営業力に優れた人でしたね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 本読みの記録 | 2012/11/10 21:37 |

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