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挑む力 世界一を獲った富士通の流儀

挑む力 世界一を獲った富士通の流儀挑む力 世界一を獲った富士通の流儀
(2012/07/05)
片瀬 京子、田島 篤 他

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満足度★★★
付箋数:23

こんなことを言うと、怒られるかもしれませんが、
今となっては、「あの発言」は良かったのかもしれません。

2010年11月に政府の事業仕分けで、
蓮舫行政刷新担当相(当時)から発せられた、
「2位じゃだめなんでしょうか?」発言。

蓮舫さんが、この言葉を発した相手は、
理化学研究所と富士通が共同で開発していた、
スーパーコンピューター「京(けい)」でした。

実は、この発言の前まで、開発する富士通の社内でさえ、
「京」の開発を続けることに疑問の声が上がっていました。

しかし、蓮舫さんの発言がきっかけで、

  「富士通のコアは、技術開発力だ。スパコンの大きな役割は、
  世界最高峰の技術力を世に示すことにある。
  だから、富士通はこのプロジェクトを継続するんだ。」

との社長の発言を呼び、富士通は一枚岩になり、
「世界一」を目指して「京」の開発を、急ピッチで進めました。

結果、開発中の「京」は2011年6月と2011年11月の
ランンキングで2期連続して1位を獲得。

そして、2012年6月には遂に完成し、
今後の実用化で様々な分野への貢献が期待されています。

富士通以外にも、日本の科学者や技術者の中には、
蓮舫さんの発言に奮起した方も多かったのではないでしょうか。

さて、本書はスパコン「京」の開発を含めた、
富士通の8つの「挑戦」の物語です。

  ・絶対にNo.1を目指す ( スーパーコンピューター「京」)
  ・覚悟を決めて立ち向かう (株式売買システム「アローヘッド」)
  ・妄想を構想に変える (すばる望遠鏡/アルマ望遠鏡)
  ・誰よりも速く (復興支援)
  ・人を幸せにするものをつくる (「らくらくホン」シリーズ)
  ・泥にまみれる (農業クラウド)
  ・仲間の強みを活かす (次世代電子カルテ)
  ・世界を変える志を持つ (ブラジル/手のひら静脈認証)

いずれも富士通のプロジェクトリーダーたちを取材した、
「プロジェクトX」風のドキュメンタリーです。

泥臭いながらも、夢に向かって挑戦し続ける姿が描かれています。

  「読者の中には、富士通という名前を見て、
  パソコンや携帯電話を思い浮かべる人もいるかもしれない。
  しかし、その売上の中核を占めるのは、企業や官公庁にICT分野の
  各種サービスを提供するテクノロジーソリューションである。」

ちなみに「ICT」とは、
「Information and Communication Technology」の略で、
「情報通信技術」と訳される言葉です。

確かに、富士通はアップルのように表に出てくる会社では
ありませんから、世間の認識では、地味な携帯をつくっている会社、
ぐらいに思われているのかもしれません。

しかし、本書はそんな富士通のイメージを払拭する力作。

野武士とも称される富士通の流儀、富士通のDNAが伝えられています。
挑戦しようとす人の後押しをしてくれる、熱くなる一冊。

この本から何を活かすか?

本書は、名著「知識創造企業」で世界に知られる、
竹内弘高さんと野中郁次郎さんの解説付き。

野中さんは、本書の内容にからめ、
実践知のリーダーシップを発揮するために必要な、
6つの力を挙げています。

  1. 「善い」目的をつくる能力
  2. 場をタイムリーに作る能力
  3. ありのままの現実を直視する能力
  4. 直観の本質を概念化する能力
  5. 概念を実現する政治手腕
  6. 実践知を組織化する能力

本書に登場するリーダー達が、どのような場面で、
これらの能力を発揮して行動しているのか。

今一度、確認しながら本書を読み返してみようと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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