プレミアム戦略
プレミアム戦略
(2007/12/07)
遠藤 功 商品詳細を見る
満足度★★★
「プレミアム戦略」だからか、
本書も“質の高そうな紙”が使われています。
これが、この本の定価に反映されていると考えると、
読者にとっては、ちょっとアリガタ迷惑な気がします。
さて、本書は「プレミアム」というキーワードを軸に、
日本の消費社会と、企業がとるべき戦略を考察したものです。
著者は「見える化」で有名な遠藤功さん。
この戦略を知るためには、最初にプレミアムとは何かを、
定義付けしておく必要があります。
それには、「プレミアム」と「ラグジュアリー」を比較することで、
より明確に理解することができそうです。
本書によると、
・ラグジュアリーは、見た目や機能面で贅沢にされたもので、
お金さえ払えば誰でも手に入れることができるもの。
・プレミアムは、機能面と情緒面の両方の質が際立って高く、
プラスアルファの対価を払ってでも手に入れたいもの。
このように説明されています。
そして、本書の後半では、日本の企業が戦略として
プレミアムを目指す際に必要な、
パラダイムシフトや施策の提言がなされています。
この中で、特に日本の企業に欠けている要素として、
遠藤さんが指摘するのは、情緒的価値を創造するために必要な
「ストーリー・テリング」する力です。
確かに、作り手の徹底した「こだわり」を、
物語として伝えることに成功しているブランドは、
プレミアムとしての地位を確立していますね。この本から何を活かすか?
私は、プレミアムとはあまり縁のない生活をしていますので、
本書に紹介される事例、
ポルシェ、ルイ・ヴィトン、千疋屋、ミキモト、大塚製靴・・・
これらには、なじみがないなぁ~と思いながら読んでいました。
しかし、一番最後の事例として登場したのは、星野リゾートの
「星のや軽井沢」。
ここの温泉旅館には、行ったことがありませんが、
私が、よくスキーで宿泊する北海道のトマム・リゾート
の運営も星野リゾートです。
今度、トマムに行った時は、プレミアムが、どう演出されているか
現地で体感してきます。
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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