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突き抜ける人材

突き抜ける人材 (PHPビジネス新書)
突き抜ける人材 (PHPビジネス新書)

(2012/01/19)
波頭 亮、茂木 健一郎 他 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:23

本書は、経営コンサルタントの波頭亮さんと、
脳科学者の茂木健一郎さんによる対談本。

互いに、同胞と呼ぶだけあって、お二人の考え方は似ています。

波頭さんと茂木さんは本書で、若い人たちに、
「突き抜ける」人材になることを勧めています。

それでは、なぜ、今の日本に「突き抜ける」人材が必要なのか?

それは、日本の現状が、もはや正攻法の改革では
変えられない状況まで硬直しているからです。

  「考えてみると、小泉改革も民主党への政権交代も、
  政治を変え、政策を転換し、新しく社会の仕組みをつくり直そうという、
  よくも悪しくも極めてまっとうな正攻法のアプローチであった。
  しかし、二度のまっとうな改革のアプローチがいずれも
  不発に終わった現実を見るに、こうしたアプローチで刷新が
  実現するほど現行社会の制度も構造もやわではないようだ。」

だから、若い人たちが常識や既得権に縛られず、
それぞれのやり方で突き抜けていくアプローチが、
日本を変えるための唯一の方法だと。

しかし、横並びを好み、目立つ人間が真っ先に潰される日本。

この国において、突き抜ける人材になることは難しい。

茂木さんも、フェイスブックの創始者、
マーク・ザッカーバーグさんを例に挙げ、次のように語っています。

  「ザッカーバーグは日本にいたら、かなり初期の段階で絶対に
  潰されていたでしょう。彼は社会的スキルは必ずしも高くなかった。
  しかしフェイスブックがあることで、
  アメリカがどれだけ助かっているかを考えると、
  彼のような人を排撃するのは、国家に対する罪です。」

よく、出る杭は打たれるが、出過ぎた杭は打たれないと言われます。

しかし、現状の日本では最初に出た段階で見事に打たれるので、
なかなか出過ぎた杭になることはできません。

それでは、どのようにしたら、日本で突き抜ける人材が育つのか?

本書では、日本に突き抜ける人材が必要なことと、
現状ではそういった人材が育ちにくい環境であることが、
お二人の共通認識として語られていますが、
この問いに対しては、明快なソリューションは示されていません。

一応、最終章「私塾のパワーで日本人を変える」で、
松下村塾のような私塾を20も30もつくるという案はありますが、
あくまで待望論であって、それほど具体的な話になっていない印象です。

  「文部省の認可とは無関係に、“茂木先生が教えてくれるなら
  行きたい”と思う優秀な人が集まってくればいいのです。
  この“優秀”というのは、逆説的にいえば、その気になれば
  東大にも十分入れる学力の持ち主であることが大事です。
  ビル・ゲイツやジョブズや伊藤穣一さんがそうであったように、
  “突き抜ける人材”になるには、それぐらいの基礎力が必要です。」

波頭さんの話も、茂木さんの話も、
非常に興味深く読むことができますが、
私は、本書から衝き動かされるようなエネルギーを
感じとることはできませんでした。

この本から何を活かすか?

その気になれば東大に行けるような“優秀な人”は茂木塾へとして、
“優秀でない人”は、どうしたらよいのでしょうか?

そもそも、優秀な人も、そうでない人も
平等に道が示されるべきと考えるのが、
日本人的な発想なのかもしれません。

お二人が論じているのは、日本のエリート教育についてであり、
エリートになれなかった人については、触れられることはありません。

だからといって、“優秀でない人”には、
自分にまったく関係ない話ではありません。

私が考える、“優秀でない人”が取るべき行動は、
“優秀な人”を自分の位置まで引き摺り下ろすのではなく、
“優秀な人”に「投資する」ことだと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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