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ブーメラン 欧州から恐慌が返ってくる

ブーメラン 欧州から恐慌が返ってくる
ブーメラン 欧州から恐慌が返ってくる
(2012/01/25)
マイケル・ルイス 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:20

テキサス州ダラスにあるヘッジファンド、
ヘイマン・キャピタルを経営するカイル・バスさん。

彼は2008年に投資界では、ちょとした有名人になりました。

それはバスさんが、米国のサブプライム・モーゲージ債市場が
崩壊する側に巨額の賭け金を注ぎ込み、大儲けしたからです。

バスさんが、サブプライム・モーゲージ債の次に
注目したのが、「国家」の破綻でした。

  「2008年末の時点で、バスは、おそらくギリシャが
  真っ先につぶれて、もしかすると、それがユーロ崩壊の
  引き金になるかもしれないと思っていた。」

そして、バスさんが買ったのが、ギリシャ、アイルランド、
イタリア、スイス、ポルトガル、スペインなどの
CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)でした。

2011年にバスさんの買ったギリシャのCDSは、2年半経過して
11ベーシスポイントから、2300ベーシスポイントまで跳ね上がりました。

そのバスさんが、次のターゲットと考えている国はどこでしょうか?

  「現在、われわれが最も多くの金を破綻の側に賭けているのが、
  日本とフランスです。今の状況で、もしドミノが倒れたら、
  最悪の目に遭うのはフランスでしょう。」

幸いなことに、本書で日本が登場するのは、序章のみでした。

しかし、サブプライム危機、欧州危機を見通していた
バスさんが今賭けているのが、日本のデフォルトという点は、
ちょっと聞き流すことはできませんね。

さて、本書は傑作ノンフィクション「世紀の空売り」の著者、
マイケル・ルイスさんの最新作。

原題は「Boomerang: The Meltdown Tour」。

欧州危機がブーメランのようにアメリカに返ってくるという意味で、
ルイスさんは、世界のデフォルトした国や自治体を取材し、
その真相を探求します。

  序章  欧州危機を見通していた男
  第1章 漁師たちは投資銀行家になった
  第2章 公務員が民間企業の三倍の給料をとる国
  第3章 アイルランド人は耐え忍ぶ
  第4章 ドイツ人の秘密の本性
  第5章 あなたの中の内なるギリシャ

特に、第2章のギリシャや、第5章のアメリカの破綻した自治体の様子が
生々しく描かれていて、なかなか興味深いです。

しかし、前作の「世紀の空売り」が良過ぎたために、
それと比較すると物足りなさを感じました。

各章それぞれは面白く、反面教師にすべきところがありますが、
それがブーメランが弧を描くような一本線でつながってる
印象がありませんでした。

この本から何を活かすか?

藤巻健史さんのように、円と国債がバブルの極限で、
はじける寸前だと主張する人もいれば、
三橋貴明さんのように、日本の破綻はありえないと
主張する方もいます。

どちらが正しいにせよ、ギリシャで起こったことを
対岸の火事と考えてはいけません。

  「手に入るものを、手にはいるからという理由で手に入れ、
  もっと大きな社会的影響を考えようとしない人々の問題」

私も、自分の胸に手を当てて考えてみる必要がありそうです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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