最高のサービスを実現するリーダーシップ

最高のサービスを実現するリーダーシップ リッツ・カールトンの流儀
(2012/01/06)
エドウィン・D・フラー 商品詳細を見る
満足度★★★
付箋数:21
ジョージ・クルーニーさん主演の映画「マイレージ、マイライフ」で、
主人公のライアン・ビンガムは、1年の内300日以上が出張で、
全米を飛び回るという設定でした。
彼の目標はマイレージを1000万マイル以上貯め、
飛行機に自分の名前を残すこ。
その彼の目標を現実の世界で、達成した方がいます。
その人こそが、本書の著者、エドウィン・D・フラーさん。
ユナイテッド航空のボーイング747型機の機長席のすぐ下に、
「お客さまエド・フラー」という文字が描かれているそうです。
フラーさんは、「マリオット・グループ」の海外展開を担う
マリオット・インターナショナル・ロッジングの
プレジデント兼マネジングディレクター。
マリオットに入社以来40年、6ヶ国16軒しかなかったホテルを
70ヶ国400軒もの一大ホテルチェーンへと育て上げましました。
本書では、そのフラーさんがリーダーシップの原則を語ります。
「わたし自身の経験をぜひともビジネスの第一線で活躍するリーダー、
そしてリーダーやマネジャーをめざす人々のために役立てたい
という思いでこうして1冊の本にまとめたわけだが、
文化の垣根を越えて人間関係を築くことの価値、
そのために労力を惜しまず現場に足を運ぶことの
大切さをつづった本書のメッセージはさらに幅広い分野に
活かしていただけるものと信じている。」
ここで、あれっ?と思った方もいるかもしれません。
本書のサブタイトルに入っている「リッツ・カールトンの流儀」。
私もこの「リッツ・カールトン」という言葉に引かれて、
本書を読んだくちなので、「マリオット・ホテルの本だっけ?」
という疑問が一瞬浮かびました。
しかし、リッツ・カールトンは、独自のブランドを
確立しているとはいえ、あくまでマリオット・グループの中の
1ブランドです。
本書では全9章の中の最終章で、リッツ・カールトンの
サービスについて語られています。
「グローバルに展開するマリオットというホテルチェーンについて
本を書くからには、ザ・リッツ・カールトンというブランドについての
章を設けなければ完成とはいえない。」
ですから、本書全体でベースになっているのは、
リッツ・カールトンの流儀ではなく、あくまで「マリオット・ウェイ」。
ただし、内容はしっかりしているので、あれっ?騙された?
と思って読み始めても、損をした感じはありません。
原題の「You Can\'t Lead With Your Feet On the Desk」の通り、
机の前を離れて行動する大切さと、文化の違いを乗り越えて
人間関係を築くことの重要性が訴えられています。

私がマリオットホテルを利用したことがあるのは、
ずいぶん前に、ハワイのマリオットに泊まったことがあるだけです。
好印象のホテルだったと記憶しています。
本書を読んで、またマリオットに泊まってみたくなりましたね。
とは言っても、そんなに簡単なことではないので、
とりあえずは、「マリオット・ウェイ サービス12の真実」でも
読んで、気分を高めようかと思います。
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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