活かす読書
ikadoku

ビジネス書・ベストセラー本・科学本を中心に13年以上、ひたすら本を紹介し続けるブログ。既に紹介した本は3700冊以上。

理系のためのクラウド知的生産術

2012年02月17日
IT・ネット 0
理系のためのクラウド知的生産術 (ブルーバックス)
理系のためのクラウド知的生産術 (ブルーバックス)

(2012/01/20)
堀 正岳 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:19

やはり、タイトルの通り「理系」の研究者向けの内容でした。

  「本書は、インターネットのクラウドサービスを利用することで、
  理系研究者の日常でいかにして時間を生み出すことができるか、
  その活用方法について書いた本です。」

このように説明するのは本書の著者、堀正岳さん。

堀さんは現役の理系研究者で、海洋研究開発機構に所属し、
北極における気候変動などの研究を行うかたわら、
ライフハックや仕事術、ツールなどを「Lifehacking.jp」で
紹介しています。

理系研究者でも、一般のビジネスパーソンであっても、
クラウドの恩恵を受けるのは一緒です。

ですから、Googleのサービス(Gmail、ドキュメント、カレンダー)や、
エバーノート、ドロップボックスなどを使うことで、
どこにいても、どの端末からでもネット上に置かれた
ファイルを利用する方法などは、ビジネスパーソン向けの
クラウド活用術の本と差はありません。

しかし、理系研究者には「論文を管理する」といった
特有の仕事もありますから、通常のクラウド活用術では、
ちょっと物足りないといった感じなのでしょう。

本書では、そんな特有の仕事にも配慮した、
理系のためのクラウド仕事術が披露されています。

  第1章 クラウドサービスを使った仕事環境
  第2章 メールに振り回されない環境をつくる
  第3章 手間をかけない論文管理法
  第4章 アイディアをなくさない情報整理法
  第5章 クラウド上で論文を書く
  第6章 時間も空間も超えるコラボレーション術
  第7章 細かい時間を稼ぐテクニック集

当たり前のことですが、普通のビジネスパーソンは、
一般向けのクラウド活用術の本を読んだ方がいいと思います。

しかし、理系の学生、大学院生、研究者の方にとっては、
本書は、ストレスなく研究に集中できる環境をつくる
ヒントが数多く紹介されているので、一見の価値アリです。

メンデレイ(Mendeley)で論文のデータベースをつくる方法や、
Googleスカラーで最新の論文を探す方法などは、
恐らく一般向けのクラウド本では紹介されていないと思います。

ただし、あくまで本書の仕事術で可能になるのは、時間の節約。

節約した時間を上手く使って、いかに本業の研究を進めるかは、
本書に頼ることはできません。

この本から何を活かすか?

オンラインストレージサービス、
ドロップボックス(Doropbox)に登録して使ってみました。

無料で2Gまで使えるのは、有り難いですね。

そして、なんと言っても同期のスピードが速いのでかなり快適。

今まで、使っていなかったのが悔しいくらいです。

最近、私のパソコンの調子が悪いので、
よく使うファイルは、ドロップボックスに置くようにしました。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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