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危機を超える経営

危機を超える経営―不測の事態、激変する市場にどう対応するか
危機を超える経営―不測の事態、激変する市場にどう対応するか

(2011/09/23)
伊藤 邦雄 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:27

  「危機は人や企業の能力を冷酷に試す。困難を極めた状況下では、
  企業やそこに所属する人々の強さや脆さ、本性が露わとなる。
  危機は、企業にその“耐性力”を問う試練でもある。」

未曾有の危機は何度でも繰り返されます。
それは過去においても、未来においても。

それでは、どうすれば企業は危機を越えられるのか?

このテーマに挑んだ本書は、私が予想した内容とは違いましたが、
緻密に事例を分析した非常に良い本でした。

何が予想と違ったかと言うと、メインで扱う危機。

私は勝手に「東日本大震災」の事例を扱った本かと思っていましたが、
本書で中心となるのは「リーマンショック」でした。

今となっては、リーマンショックも
ずいぶん昔の出来事のように感じます。

しかし、本書のように危機に直面した企業のコスト構造や
行動原則などを徹底して分析を行い、
それを危機を超える戦略にまで昇華させるには時間がかかります。

実際に読んでみると、本書に時機を逸した感じは微塵もなく、
十分に読む価値のある本でした。

事例として登場する企業は、サムスン、キヤノン電子、日東電工、
日本電産、スズキ、ユニチャーム、コマツなど。

著者の伊藤邦雄さんは、『ゼミナール現代会計入門』などで
知られる会計の専門家。

伊藤さんは、かねてから「日本企業の競争力が危うい状況にある」
という問題意識を持っていたそうです。

しかし、日本企業の中にも危機をチャンスに変えた
優れた企業がありました。

その企業の行動原則を解き明かし、日本が未来へ再飛躍するための
シナリオを提示するために執筆したのが本書です。

私が、本書で注目したのは企業の「感知力」。

これは、次の3つの力で構成されます。

  ・危機の兆しを嗅ぎとる力
  ・危機のインパクトを嗅ぎとる力
  ・危機の時期を嗅ぎとる力

危機が起こることを予兆し、それがどの程度の規模で、
いつ起こるかが精度高く予想できれば、打ち手も決まってきます。

本書では、この感知力をいかにして高めるかというところまで、
踏み込んで考察しています。

本書の分析は、過去の危機を単なる教訓で終わらせていません。
日本企業の未来へ活す知恵として共有すべきだと思います。

この本から何を活かすか?

企業もそうですが、個人としても「危機感知力」を身につけたいですね。

特に投資やトレードをやっている方なら、なおさらです。

「危機の兆し」は、経済指標の定点観測をおこなうことで、
ある程度見えてきます。

しかし、「危機のインパクト」や「危機の時期」を
正確に予想することは、かなり難しい。

ですから、投資においてもコンティンジェンシープランを決め、
リスクコントロールを厳格に行う必要があると思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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