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イノベーションとは何か

イノベーションとは何か
イノベーションとは何か

(2011/09/29)
池田 信夫 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:23

イノベーションは、必ずしも技術革新を必要としません。

例えば、イノベーションを起こした企業の例として挙げられる、
アップルの製品でも、既存の技術を組み合わせたものに過ぎません。

  「イノベーションとは既存のフレームを疑い、
  新しいフレームを発見することと定義できる」

これは、名著「アイデアのつくり方」の中で、
「アイディアとは既存の要素の新しい組合せにしか過ぎない」
と言ったジェームス・ウェブ・ヤングさんの考えにも似ています。

それでは、どうしたらイノベーションが起こせるのか?

残念ながら、この問いに関する明快な答えは、
本書の著者、池田信夫さんでさえ示すことはできません。

  「イノベーションに物理学のような意味での法則はないが、
  明らかに失敗するものは事前にわかるし、
  成功したものにも一定のパターンがある。
  それを分析すれば、少なくとも何をしてはいけないかはわかるだろう。
  そこから、イノベーションが起こるための必要条件を
  導くことができるかもしれない。」

そう、わかるのは必要条件だけ。
イノベーションを起こすための十分条件はわかりません。

アップルの故スティーブ・ジョブズさんは、
変人として知られていましたが、変人になったからといって、
イノベーションを起こせるわけではありません。

それでは、イノベーションを起こした企業の事例を集め、
帰納的に成功の秘訣を導き出すことができるのか?

否。それが可能であれば、今までに行われた事例研究によって、
とっくに成功の方程式が導かれているはずです。

  「大事なのは、成功するかどうかわからないとき何を予想し、
  何をしていたかであり、それはイノベーションを同時進行で
  みてみないとわからない。」

だから、本書で池田さんが行うのは、
イノベーションの仮説についての検証なのです。

本書では、イノベーションに関する10の仮説を挙げ、
行動経済学をツールとして用い検証を行います。

イノベーションの源泉を探るために、脳科学についても言及され
池田さんらしい、博学才穎ぶりが発揮されていますね。

本書の考察でイノベーションを起こすための、
Not To Doが明らかにされていますが、
果たして、これで、イノベーションに近づくことができるのでしょうか?

この本から何を活かすか?

  「ソニー最大の失敗は、大賀典雄社長の後継者に出井伸之氏を
  選んだことである。彼は大賀氏が“消去法で選んだ”と
  口をすべらしたように、取締役の中でも末席で、
  ソニー本流の技術系でもなく、
  とりたてて実績があったわけでもなかった。」

これは、本書のケース分析で、「ソニーの挫折」として
取り上げられていたところの一節。

ダメなものを消していく、消去法。

やってはダメなことを明らかにするのは、消去法そのもの。

イノベーションもNot To Doが分かるだけでは、
まだまだ道のりは遠い感じがしますね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 
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