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iPS細胞とはなにか

iPS細胞とはなにか (ブルーバックス)
iPS細胞とはなにか (ブルーバックス)

(2011/08/19)
朝日新聞大阪本社科学医療グループ 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:22

  「研究は勝ち負けではないというのも、もちろん正しいが、
  多大な研究費や支援を受けているなかで1勝10敗はまずい。
  自戒をこめて、研究者がふがいないと思っている。」

これは2008年12月25日にある科学部会に出席した際の、
京都大学・山中伸弥教授の発言です。

山中さんは、「iPS細胞」の生みの親で、
ノーベル賞(医学生理学)の有力候補にあがっている方。

iPS細胞(人工多能性幹細胞)は、受精卵のように
あらゆる組織の細胞になる能力を持つ万能細胞。

iPS細胞が作られる以前に、万能細胞として研究されていたのが
ES細胞(胚性幹細胞)でしたが、これは倫理上や宗教上の
問題があるとされていました。

iPS細胞は、受精卵を壊すことなく、普通の細胞に
4つの遺伝子(山中ファクター)を導入するだけで、
万能細胞をつくってしまう、まさに夢のような技術です。

山中さんが、マウスのiPS細胞を開発したと、
世界で初めて論文を発表したのは2006年8月でした。

その後も、2007年11月にはヒトのiPS細胞作成の論文を発表。
これはウィスコンシン大学の研究グループと同着でした。

私は国内の報道で、日本がiPS細胞の研究で世界の最先端を
走っていると思っていましたが、状況は変わっているようです。

iPS細胞から神経細胞をつくり動物の治療で試したり、
患者からiPS細胞をつくり出す応用研究では、
いずれも他の国の研究者に先を越されているようです。

これだけの技術に、世界中の研究者が手をこまねいているわけがなく、
熾烈な「iPS細胞開発競争」が行われています。

なかでも人材面、資金面に勝るアメリカ・ハーバード大学の
幹細胞研究所は次々とiPS細胞に関する論文を発表して、
注目を集めているようです。

iPS細胞に関するノーベル賞の受賞で、
開発者の山中さんが漏れることはないと思います。

しかし、その後の応用研究で後塵を拝する結果となった
苦々しい思いが、冒頭の山中さんの発言なのです。

本書は、iPS細胞の開発ストーリーから、特許争い、
応用開発戦争まで、現在のiPS細胞を取り巻く状況をレポートします。

今までiPS細胞なんて聞いたことがなかった方にも、
わかるように丁寧に解説されています。

特に、山中さんのライバルとなる海外の研究者へも
きっちりと取材を行っている点に好感が持てました。

この本から何を活かすか?

トカゲは外敵から身を守るために、
自分の尻尾を切って逃げることで知られています。

尻尾は犠牲にしても、また生えてくるからいいというわけです。

トカゲは尻尾だけが再生しますが、
全身、どこを切っても再生する生物がいるのをご存知ですか?

その名も「プラナリア」。

きれいな川などに住む、扁平動物。

YouTubeで探すと、いくつか再生する映像がありますね。

今度、子どもと一緒に再生の実験観察してみようかな。

  ・理科教員まさきさんの「プラナリア再生実験」

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 科学・生活 | 06:39 | comments:1 | trackbacks:1 | TOP↑

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iPS細胞はあらゆる可能性を秘めた神からの贈り物かも知れませんね。

| 俊樹 | 2012/10/21 16:08 | URL |















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| ぱふぅ家のサイバー小物 | 2013/06/28 22:44 |

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