パンツを脱ぐ勇気

パンツを脱ぐ勇気
(2011/07/23)
児玉教仁 商品詳細を見る
満足度★★★★★
付箋数:12
掛け値なく面白い。
貼った付箋の数が他の本と比べて少ないのは、
あまりにも面白すぎて、付箋を貼ることさえ忘れてしまったから。
今年、満足度で★5つをつけたのは、
「米国製エリートは本当にすごいのか?」に続き、これで2冊目です。
奇しくも、2冊とも留学本でした。
と言っても、本書はサブタイトルに
「世界一“熱い”ハーバードMBA留学記」とありますが、
正確には留学本という定義から外れるかもしれません。
なぜなら、本書の物語は児玉教仁さんが、
ハーバード・ビジネス・スクール留学期間中ではあるものの、
その夏休みの個人的な戦いを描いたものだからです。
夏休み期間は4ヶ月。
ハーバードMBAの学生は、通常、この期間に
インターンシップと呼ばれる企業での研修に参加します。
そこで実体験を積み、コネクションを築くことが、
学生にとっても企業にとっても、互いの利益になるからです。
しかし、児玉さんは、ある夢のために、
将来の足掛かりとなるインターンシップへ参加しませんでした。
その夢とは、全米でナンバーワンになること。
いったい、MBAの学生が、
何で全米ナンバーワンになることを目指したのか?
それは、プレゼンテーションとか、起業をするといった、
いかにもハーバードの学生らしいものではありません。
「バッファローウィング王になること」
バッファローウィングって何?
簡単に言うと、アメリカ版の鶏の手羽先です。
カリッと揚げた手羽に独特の酸っぱ辛ソースをからめた
ニューヨーク州バッファロー市で生まれた、ジャンクフード。
児玉さんが目指したのは、聖地バッファロー市で
毎年開催される「バッファローウィング祭り」のイベント、
「バッファローウィング全米調理コンテスト」で優勝することでした。
平たく言うと、ローカルなお祭りの、
地元料理のコンテストで優勝することです。
一見安っぽく見える、こんなテーマの物語を、
児玉さんは、ハーバードMBAのテイストを織り交ぜながら、
夢と希望と勇気と情熱をもった壮大なストーリーとして描きます。
ちなみに、タイトルの「パンツを脱ぐ勇気」とは、
児玉さんが掴んだ、アメリカや国際社会で生きていくための気概。
「自分の弱いところ、恥ずかしいところ、くだらないプライドを
すべて脱ぎ捨てて、素の自分、自分の情熱を臆面もなく
さらけだしてしまうことだ。」
何か刺激が欲しい方には、是非読んでいただきたい実話。
笑いあり、涙あり、感動あり。そしてどこまでも熱い。

「沈黙が最大限に威力を発揮するタイミングをご存知だろうか?
七秒だ。
七秒の沈黙は貴方の次の発言や行動を際立たせる。」
7秒って、かなり長いですね。
私は、人前で話すとき、あえて間を作って注目を集めたい場合は、
だいたい3秒を目安にしていました。
どのぐらいの人数の前で話すかにもよりますが、
本当に最後のクライマックスのシーンを演出するには、
これぐらいの長さの沈黙が必要なのかもしれません。
今度、「七秒の沈黙」にチャレンジしてみます。
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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