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創発的破壊

創発的破壊 未来をつくるイノベーション
創発的破壊 未来をつくるイノベーション

(2011/06/09)
米倉誠一郎 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:28

  「東日本大震災直後である現在であっても、
  いずれ元の経済に戻ると疑っていない人がいる。
  しかし、この経済はもう元には戻らないし、戻してもいけないと思う。」

本書の著者、米倉誠一郎さんは、地球の資源をいたずらに浪費し、
成長だけを追い続ける社会へは、戻してはいけないと言います。

日本の未来は、これまでの延長線上にない。

未来は、旧体制を「創発的」に破壊した先に生まれる。

本書で言う「創発」とは、1人1人が小さな行動を起こし、
その総和が大きなパワーや結果を生むという意味で使われています。

今必要なのは、パラダイム・チェンジ。

日本は過去にも、パラダイム・チェンジで大きな飛躍を遂げました。

その代表的な例は、太平洋戦争。

日本が戦争に行き着いた前提として、3つの物理的要因がありました。

  1.日本には天然資源がない、特に石油に恵まれていない
  2.四方を海に囲まれた耕作面積の少ない島国である
  3.その狭い島国に1億人に迫る人口がひしめき、過剰人口をかかえる

これらの問題を解決すべく、日本は戦争に突き進みましたが、敗戦。

しかし戦後、日本は世界第2位の経済大国へと
奇跡的な発展をとげました。

実は、戦前と戦後で物理的3条件は何ひとつ変化はありませんでした。
変わったのは、国のあり方、つまり考え方です。

  1.資源がないので輸入による加工貿易立国
  2.四方を海に囲まれた島国は、海洋貿易にとって最適地
  3.人口過剰ではなく、1億人近い豊富な労働力と巨大内需

そして今、日本がかかえる問題も同じように
パラダイムの転換が必要だと米倉さんは言います。

  1.脱原発・脱炭素化社会におけるエネルギー開発のリーダーへ
  2.これまでの東京一極集中から分権化社会へ
  3.世界で進む少子高齢化問題の先進的解決国へ

本書では、日本が直面しているパラダイム・チェンジを、
戦後復興の視点だけでなく、ソーシャル・イノベーションの視点、
高校生教育の視点、世界から学ぶという視点、
明治初年度の国創りの根幹という視点から、多面的に検討しています。

  「不思議なことに僕には日本の未来が見える。
  世界が羨むその未来が見える。」

私は、本書を読むまでは、正直、明るい日本の未来の姿が
イメージできていませんでした。

しかし、本書のおかげで、日本の未来をつくるかもしれない
「静かなるジャスミン革命」を鮮明にイメージすることができました。

この本から何を活かすか?

  「見慣れた現象を新しく見る力」

スタンフォード・ビジネススクールのロバート・サットン教授は、
イノベーションにとって最も重要なことは、
見慣れた現象を新しく見る力だと言っています。

これを既視感「デジャブ」の反対語として、
「ブジャデ」と表現しているそうです。

ブジャデを身につけるには、見たままに受け入れるのではなく、
視点を変えて、あるいはその奥にあるものを想像する
習慣をもつことが第一歩となるでしょう。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 社会・国家・国際情勢 | 06:22 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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ikadoku様、はじめまして「日本アイデア作家協会」の岩波貴士と申します。いつもとてもしっかり作りこまれた書評を提供していただきありがとうございます。本選びに多大なる影響を受けております。お礼を兼ねまして【書評ナビ】コーナーと私の新刊『問題解決のネタ帳』の方で、役立つ本選びの情報源として「活かす読書」の方を紹介させていただきました。つきましては一冊献本させていただきたいのですが、発送先のご住所などをメールにてお知らせいただければ幸いです。

| 岩波貴士 | 2011/07/24 02:06 | URL |















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