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知性誕生

知性誕生―石器から宇宙船までを生み出した驚異のシステムの起源
知性誕生―石器から宇宙船までを生み出した驚異のシステムの起源

(2011/03/24)
ジョン・ダンカン、John Duncan 他 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:21

人間の知能は、どんな作業をするときも共通して働く
一般因子(general factor、略してg因子)と、
ある能力に特有のもので、他の分野の活動にほとんど影響しない
特殊因子(specific factor、略してs因子)からなる。

これは今から100年以上前にイギリスの心理学者、
チャールズ・スピアマンさんによって提唱された
人間の知能に関するモデルです。

例えば、将棋の駒の配置をどれだけ覚えていられるかを
測定する場合、どんなテストでもうまくやる一般能力gと、
将棋の駒の配置に関する特殊能力sの2つの因子が結びついて、
総合的な成績が決まります。

gが高いと、いわゆるIQが高いということです。

本書には、gの正体を突き止める研究が中心に書かれています。

gは脳のどの部位に由来するのか?

著者のジョン・ダンカンさんは、ケンブリッジ大学および
バンガー大学の認知神経科学名誉教授。

30年にわたり、人間の心と脳の関係を研究しています。

  「この本では、ある種の冒険譚をしようと思っている。
  つまり、人間の行動や思考、知能の基本原理を探索する話だ。
  この冒険では多くの場所を訪れる。」

  第1章 「知」は力なり
  第2章 能力差はどこで生じる?
  第3章 モジュール性の脳と心
  第4章 知識と行動を結ぶもの
  第5章 人工知能から「思考」を探る
  第6章 前頭葉で起きていること
  第7章 「理性」は何でも合理化する
  第8章 「知」の生物学的限界

確かに、ダンカンさんは、人間の知の源泉に迫る
大テーマに挑み、最先端の科学を駆使して、
この謎に迫っています。

ただし、一般的な事例の紹介よりも、
専門的な実験データを元にした説明が多いので、
この分野に興味がない人には、敷居の高い本になっています。

本書を読んで、明日からこれを実践して、
「できる人」に変わることは難しいでしょう。

また、現代の科学では解明されていないことも多く、
読んでスッキリするものでもありません。

しかし、本書で示された方向性により、
今後の知の起源に迫る研究のさらなる進歩が、
ますます期待できる感じがしました。

この本から何を活かすか?

日本経済新聞の茂木健一郎さんの書評を読んで、
本書を手にした方は多いはず。

茂木さんは「多くの人がこの本を有益だと
感じることだろう」と書いていました。

茂木さんが、本書を賞賛するのは、
ダンカンさんと同じ脳科学の研究者なので、
十分理解できます。

ただ、多くの人に有益かどうかは少々疑問。

一般の人に受け入れられる「general book」と
特殊な人に受け入れられる「specific book」が
あるとするなら、本書は間違いなくs bookだと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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