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ウソを見破る統計学

ウソを見破る統計学 (ブルーバックス)
ウソを見破る統計学 (ブルーバックス)

(2011/04/21)
神永 正博 商品詳細を見る
 
満足度★★★★
付箋数:28

あるメーカーの顧客サポートセンターがあります。

このサポートセンターには、1時間当たり平均3件の電話相談が入り、
相談員が1時間で処理できる件数は、平均で6件です。

電話相談件数が、処理できる件数より下回っていても、
同じ時間帯に相談が集中すると、待ち時間が発生します。

このサポートセンターの相談員の人数を1人から2人に増やした場合、
お客の待ち時間はどのように変わるでしょうか?

また、1人から4人に増やした場合はどうでしょうか?

直感的には、相談員1人でやっている仕事を2人でやれば、
仕事を終えるまでにかかる時間は半分に、
4人でやれば4分の1になるような気がします。

しかし、実際には相談員を2人にしたときの待ち時間は
3分の1に。同じく4人にしたときは、15分の1になります。

これは、このサポートセンターの仕事が、
「ポアソン到着(ポアソン分布)する」から。

ポアソン到着は、オペレーションリサーチの分野で
有名な「待ち行列理論」を使ったもので、
電話交換機やウェブサイトのサーバー負荷の見積もり、
空港、駅、病院などの窓口設計に利用されています。

このように、わたしたちの身の回りには、
統計学が応用されたものが、けっこう使われているものです。

さて、本書は統計の基礎から、冒頭のサポートセンターのような
応用例までを解説する入門書。

平均、標準偏差、相関、検定、回帰分析、推測統計など、
分かりやすく対話形式で解説します。

主人公・素呂須譲二(ソロスジョウジ)は某国立大学工学部で、
統計を教えています。

その譲二のもとに、経済学部に通う娘や転部を悩む学生、
卒業を心配する学生、IT企業の採用担当者などが、
様々な問題を持ち込んで相談するという設定です。

難しい数式は出てきませんが、まったく統計を
学んだことがない人には、少し難しく感じるかもしれません。

神永正博さんの本は、以前に『食える数学』や
不透明な時代を見抜く「統計思考力」』を紹介しましたが、
私は本書が一番面白く読むことができました。

この本から何を活かすか?

陸上競技、男子100メートル走と男子マラソン、
今後、世界記録が伸びる可能性があるのはどっち?

私の感覚では、競技時間の長い男子マラソンの方が、
記録が出る条件や構成する要因が多いので、
もっと記録が伸びる可能性があると思っていました。

しかし、統計学的には違うようです。

  男子100メートル走の記録は9秒29まで伸びる可能性があるが、
  男子マラソンは記録の限界に近い。

これはドイツの統計学者ジョン・アインマールさんと
計量経済学者のジャン・マグナスさんが出した結論。

「極値統計」の理論を使って世界記録の限界値を予測したそうです。

2011年8月開催の「世界陸上韓国テグ」も
こういった統計学による予測を知っていると、
またちょっと違った見方ができるかもしれません。

ちなみに、女子マラソンは、まだ8分以上記録が
更新される可能性があるそうです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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