活かす読書
ikadoku

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日本人が知らないウィキリークス

2011年05月14日
IT・ネット 0
日本人が知らないウィキリークス (新書y)
日本人が知らないウィキリークス (新書y)

(2011/02/05)
小林 恭子、白井 聡 他 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:21

かつて大前研一さんは、ビル・ゲイツさんがWindowsバージョン1を
世に送り出した1985年を新時代の元年と定義して、
それ以前をビフォー・ゲイツ (BG)、それ以後をアフター・ゲイツ (AG)
と呼びました。

本書を読むと、ウィキリークスの誕生した2006年を境に、
それ以前の世界をビフォー・アサジン(BA)、
それ以降をアフター・アサジン (AA)と
呼んでもよいのではないかとさえ感じました。

ウィキリークスによって、世界は大きく変わりました。
正邪を超えた「リーク時代」へ。

ウィキリークスとは、ジャーナリストでありインターネット活動家の
ジュリアン・アサジンさんが運営する機密情報を公開するサイトです。

「あらゆる地域の政府、企業の非論理的な行為を
暴こうと望むすべての人々に役立ちたい」という趣旨で設立。

2010年11月には、米国外交機密文書約25万件の公開がスタートし、
世界中に衝撃が走りました。

本書は7人の専門家が、それぞれの見地から
ウィキリークスによって起こる現象を多角的にとらえる解説書です。

  第1章 ウィキリークスとは何か(塚越健司さん)
  第2章 ウィキリークス時代のジャーナリズム(小林恭子さん)
  第3章 「ウィキリークス以降」のメディアの10年に向けて(津田大介さん)
  第4章 ウィキリークスを支えた技術と思想(八田真行さん)
  第5章 米公電暴露の衝撃と外交(孫崎享さん)
  第6章 「正義はなされよ、世界は滅びよ」(浜野喬士さん)
  第7章 主権の溶解の時代に(白井聡さん)

わずか200ページ程度の新書本で、概要、ジャーナリズム、
メディア、技術、外交、正義、主権と7つの角度から論じられています。

これ一冊で、複眼的な視点が得られるのが、ありがたいですね。

テレビでしたり顔で語るコメンテーターの
意見に耳を貸すより、本書を読む方がウィキリークスの
本質的なところを理解できると思います。

権力の横暴や不正を暴く正義の味方か?
それとも機密情報を漏洩に加担する犯罪者集団か?

この問いに対しては、編集部まえがきで次のように述べられています。

  「本書の著者たちが繰り返し述べているように、
  表面的な善悪論には意味がない。
  私たちはすでに新たな『リーク』の時代に入っているのだ。
  大切なのは、起こっている現象を理解し、
  その投げかけている問題を冷静に考えることだろう。」

この本から何を活かすか?

第1章で塚越健司さんは、ウィキリークスの革新性を2点挙げています。

  1つ目は、ウィキリークスが既存メディアを効果的に利用していること。
  
  2つ目は、高いレベルの情報源秘匿技術を元に
  安全なリークツールを発明したこと。

確かに、匿名性や自分の身の安全を守れるかが、
内部告発に踏み切るかどうかの判断の分かれ目ですから、
それが担保されるツールがあることは大きいですね。

今回、私は初めてウィキリークスのサイトを実際に見てみました。
私が訪れたミラーサイトはこちら。
  ・http://mirror.wikileaks.info/

ほかにも、ミラーサイトは沢山あるようですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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