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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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ヤバい統計学

ヤバい統計学
ヤバい統計学

(2011/02/19)
カイザー・ファング 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:33

本書は、“騙されないため”の統計本ではなく、
“正義のため”の統計本。

だから、ぜんせんヤバくない。

現実の世界で、統計がどのように役立っているかを知り、
統計的思考を身につけるための本です。

ディズニーランド、交通渋滞、クレジットカード、
感染症、大学入試、災害保険、ドーピング検査、
テロ対策、飛行機事故、宝くじ

本書で解説されるのは、10の統計的エピソード。

しかも、数式が一切出てこないところが秀逸です。

  「統計的思考は難しい」

ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カールマンさんでさえ、
ある学会でこう述べたそうです。

なぜなら、わたしたちの脳の初期設定、
つまり日常的な思考と、統計的思考は異なるから。

それでは、統計学者は普通の人と、いったいどこが違うのか?

1つ目の違いは、データの見方。
普通の人は、あるパターンだけに注目しがちですが、
統計学者はそのパターンを「背景」の中で評価します。

2つ目は、稀な事は起こりえないという世界観を持つこと。

そして、統計学者まではいかなくとも、統計的思考が発達している人は、
平均ではなく、「ばらつき」に注目しているようです。

本書の中で、ディズニーランドのファストパス、
優先入場予約システムの例が挙げられていました。

一般には、ファストパスは待ち時間を減らすための、
画期的なシステムだと思われています。

しかし、ファストパスを導入しても、
物理的なアトラクションの収納能力は変わらないので、
より多くのゲストが乗れるようにはなりません。

要するに、本当の待ち時間は、減っていないということ。

ファストパスが評価されるのは、その場に並ばず、
他のことをしながら「待っていられる」ということ。

そして、更に精神的なイライラを解消しているのは、
予想される(平均的な)待ち時間から大きくはずれる
「ばらつき」が排除されていること。

人は、いつまで待たされるかわからない状態や
予想される時間より遅くなることに、かなりイラつきます。

ファストパスは、「ばらつき」をなくす点で、
統計的思考が活かされているということなんですね。

この本から何を活かすか?

  「統計的思考の5つの特徴」

  1. 常に「ばらつき」に注目する - 平均化を嫌う不満分子
  2. 真実より実用性を優先させる - 間違っているからこそわかること
  3. 似た者同士を比べる - グレープ分けのジレンマ
  4. 2種類の間違いの相互作用に注意する - 非対称がもたらす動揺
  5. 稀すぎる事象を信じない - 「不可能」が起きるとき

個人的には、「不可能」が起きるときているときには、
冷静に起こりえる確率を計算し、
その裏に隠されている、不正や詐欺に気付きたいところです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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