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心にグッとくる日本の古典

心にグッとくる日本の古典
心にグッとくる日本の古典

(2011/01/14)
黒澤 弘光、竹内 薫 他 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:22

  「古典、お好きですか?
  それとも、古典なんて学校の授業で辟易した、という口ですか?」

このように聞かれると、私は、もちろん後者。

古典に面白さを感じるどころか、
なんのために、古典なんか勉強するの?
というのが学生時代の正直な気持ち。

しかし、本書を読んで何十年かぶりに古典に対する考えが変わりました。

こんなにも、行間に登場人物たちの心の動きが隠れていたのか?!

想像もしなかった、古典の奥深い世界に、素直に驚きました。

本書は、科学作家の竹内薫さんが、
筑波大学付属高校で古典を教え続けた、恩師の黒澤弘光さんに
教えを乞う形式で書かれています。

収録作品は、伊勢物語の「梓弓」、「筒井筒」、
平家物語の「敦盛最期」、「忠度都落」、源氏物語の「桐壺巻」、
万葉集の「防人歌」の合計6編。

  例えば、「梓弓(あずさゆみ)」は、
  愛する夫が仕事で遠く離れた土地へいったまま、
  3年経っても帰らず、連絡も取れず消息不明という設定。

  夫が帰ってくるかどうかわからない状況で、
  女の前に心をこめて求愛する別の男が現れます。

  女は、迷った末にその男の求愛を受け入れることを決めます。

  しかし、新しい男を迎え入れようとした、まさにその日に、
  待ち続けた夫が帰ってきます。

  驚いた女は、戸を開けないまま、
  待ちわびていたこと、辛かったこと、
  そして新しい男を迎え入れようとしたことを夫に歌いかけます。

  それを聞いて、その新しい男と仲睦まじく暮らせと、
  身を引く夫・・・

平均寿命も違い、連絡手段もなかた当時のことを考えると、
「音信不通の3年間」とは、現代に置き換えると、
夫がアマゾンの奥地に行ったきり、
10年近く消息を経ってしまったのと同じようなものとのこと。

面白いのが、この話の男女の受け取り方の差です。

黒澤さんは、学校の授業で最初に男子生徒に、
「自分がこの男の立場なら、どういう態度をとるか?」と
聞くそうです。

すると、この夫と同じように「黙って身を引く」派が3分の2以上。
説得派がちょっといて、「戸を押し破って入る」はクラスに1人か2人。

次に黒澤さんは、女子生徒に、
「自分がこの女の立場なら、夫にどういう行動をとって欲しいか」
を聞きます。

すると、「黙って身を引く」はパラパラで、
それを見た男子生徒は「えっ?」と驚きます。
「極力説得する」はゼロに等しい。

そして、圧倒的に「戸を蹴破る」に手が挙がるのを見て、
男子生徒達は呆然とする・・・・

こんな、素敵な授業を受けたら本当に古典を好きになるでしょう。

そのような経験がない方は、ぜひ本書を読んで、
グッときてください。

この本から何を活かすか?

本書は、特設サイトにて2011年4月22日まで、
40ページの無料PDF版が公開されています。

フリーアナウンサー戸丸彰子さんによる原文朗読の
音声ファイルも公開されていますので、
ぜひ聞いてみてください。

でも、「萌えバージョン」まで用意しなくても・・・

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 心に効く本 | 06:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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