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国家債務危機

国家債務危機――ソブリン・クライシスに、いかに対処すべきか?
国家債務危機――ソブリン・クライシスに、いかに対処すべきか?

(2011/01/08)
ジャック・アタリ 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:30

日本でも以前、鳩山由紀夫さんや麻生太郎さんが
ジャック・アタリさんの「21世紀の歴史」を
購入したことで話題になりました。

本書は、世界的に注目され「ヨーロッパ最高の知性」と
称されるアタリさんの最新作。

テーマはズバリ、国家債務。

アタリさんは、サルコジ仏大統領の諮問委員会
「フランスの経済成長を促すための委員会」で
委員長を務めます。

通称、アタリ政策委員会。

この委員会は、2010年10月15日、
フランスの今後10年の展望を見据え、
優先的課題を明確にする「第二次報告書」を発表しました。

本書はその基本理念を示した内容です。

ですから、視点はフランス、欧州が中心。

主権債務と国家の歴史を振り返りながら、
12項目の教訓を導き出し、更に膨張する公的債務問題を
解決するための戦略を示します。

けっこう歴史を振り返るパートが長いので、
意図せず、世界史の勉強になりました。

そして、国家債務危機に端を発する
ワーストケースシナリオを想定しつつ、
健全な債務のためのガバナンスを考えます。

もちろん、ワーストケースシナリオをたどった場合は、
欧州からアメリカへ、そしてアジアへと
瞬く間に崩壊は世界中へ伝播しますから、
世界的な枠組みにまで言及しています。

自国だけでは財政再建が難しいと目されるPIGS
(ポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペイン)よりは、
フランスの状況は、まだマシなのかもしれません。

しかしながら、フランスの公的債務は
2020年には対GDP比で100%に達するとされ、
ギリシャ危機は、フランスにとって対岸の火事ではありません。

それはもちろん日本にとっても同様です。

ちなみに、本書の中で日本についての言及は、
「日本語版序文」の5ページを除くと、ごく僅か。

それは、間違っても日本の公的債務に
問題がないからではなく、
それだけ日本が世界に与える影響が
少なくなっている証しのように思えます。

この本から何を活かすか?

  「過剰債務に陥った国のほとんどは、最終的にデフォルトする」

日本の公的債務は対GDP比で200%で先進国の中では断トツ。

  ・債務残高の国際比較(対GDP比)

よく、国内で調達(貯蓄から)されているので
デフォルトの心配は少ないと言う意見を聞きます。

しかし、トリガーとなるのは2つあると思います。

1つ目は、金利の上昇。
そして2つ目は、日本人が国家財政の真実に気づくこと。

そう考えると、アタリさんの著作などは、
逆に日本では売れない方が、
日本の延命になるのかもしれません。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 
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| 社会・国家・国際情勢 | 07:06 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

私が中学生(15年程前)の頃から、何故日本の借金が膨大なのに、誰も大騒ぎしないのだろうと不思議に思っていました。
全員が気付いて大騒ぎすれば、自滅への道が早まるだけだから、メディアはそっとしているのですね。

| mino | 2011/02/11 11:19 | URL |

minoさん

メディアが確信犯なのかどうかは分かりませんが、
少なくとも私たちは、イザと言うときの、
準備だけはしておきたいものです。

| ikadoku | 2011/02/17 07:41 | URL |















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