活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT


≫ EDIT

ポールソン回顧録

ポールソン回顧録
ポールソン回顧録
(2010/10/21)
ヘンリー ポールソン 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:24

  この狂騒のさなか、午前三時半前後に
  ブッシュ大統領からわたしに電話が入った。
  
  「リーマンはなぜベアーと異なる道すじをたどったのか、
  説明がつくのか」
  
  「はい、大統領。リーマンは救済のしようがありませんでした。
  諸金融機関の支援を受けてもなお、買い手を見つけられなかったのです。
  とにかくこの困難を乗り越える努力をするしかありません」

ジョージ・W・ブッシュ元大統領の問いに答えるのは、
第74代アメリカ財務長官を務めたヘンリー・ポールソンさん。

本書は、金融危機前後の記録を綴ったポールソンさんの回顧録。

その渦中にあって、どのような会話がなされ、
どのような決断が下されたのかが、日記形式で書かれています。

2008年9月4日から12月17日までの記録が中心で、
600ページ近い大作。

前半のリーマンブラザーズの破産が決定的となるまでで
約300ページを要し、後半は金融システムのメルトダウンを
回避するために奔走する様子が描かれています。

  「このストーリーの真髄は、ベン・バーナンキ、
  ティモシー・ガイトナーとわたしが、
  大恐慌以来最悪の金融危機のさなかに、
  チームとしていかに職務にい臨んだかだと思う。」

確かに、FRB議長のバーナンキさん、ニューヨーク連銀総裁の
ガイトナーさんとの連携は素晴らしく、
米国版金融三銃士と呼ばれただけのことはあります。

しかし、なぜ、リーマンを潰し、AIGを救済したのかという
読者が知りたい一番の疑問に対しては、
いまひとつ腑に落ちる答えは示されていません。

AIGの問題は流動性だけで、リーマンは流動性だけでなく
資本にも問題があったという、ありきたりの答えだけでは
あの恐怖の決断を下した理由として、納得できない人も多いはずです。

ポールソンさんの立場からすると、身を削って危機に対応しながら、
多くの批判を浴びたことには、黙っていられない気持ちもわかります。

実際に、三銃士の連携により最悪の事態から、
いち早く米国経済を立て直した一面もありますから。

本書は、ポールソンさんの自己弁護的な内容を含みつつも、
歴史的金融危機の貴重な証言となる一冊です。

この本から何を活かすか?

  「わたしは記憶力に恵まれているため、
  メモを取る必要にはまず迫られない。電子メールは使わない。
  会議に資料を携えて臨むことも稀である。
  ブリーフィング・メモを作成してくれてもほとんど見ないため、
  財務省スタッフを苛立たせたものだ。」

ポールソンさんが、自らこう語るからには、
本当に驚異的な記憶力の持ち主なのでしょう。

本書は、1年以上前の出来事を
1日1日思い出して書いた日記のようなもの。

財務長官当時のスケジュール表などから
記憶をたどっているのでしょうが、本当に凄いことですね。

私も記憶力の衰えを阻止することを、何か考えなくては・・・

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加

| マネー一般 | 06:27 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://ikadoku.blog76.fc2.com/tb.php/1025-86d84b74

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT