活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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新たなAI大国 その中心に「人」はいるのか?


新たなAI大国 その中心に「人」はいるのか?

満足度★★★
付箋数:24

スマートフォンアプリにAIスピーカー、
スマート家電、車の自動運転・・・。

今やあらゆるモノにAIが組み込まれ、
AIは私たちの日常にありふれた存在に
なりつつあります。

今後、さらなる進歩を続けるAIと、
私たちはどのように付き合っていけば
いいのでしょうか?

次のような状況を想像してみてください。

あなたが、長い間子どもが欲しかった
夫婦だったとします。

そんな夫婦に、ついに奥さんが妊娠
していることがわかりました。

しかし、残念なことに奥さんに
乳がんが見つかります。

このとき、過去のデータを統計的に
リスク計算したAIから、「中絶」を
勧められたらどうしますか?

AIの診断に従って、一番リスクの少ない
中絶を選択するでしょうか?

それとも、わずかな可能性に賭けて、
リスクが高い、中絶しない別の道を
選択するでしょうか?

  「本書では、私たちが今後AIによって、
   “知的である”  “人間である” 
   “自立している” このとの意味を、
  いかに考えさせられることになるか、
  説明していく。そして、人として
  疑問を抱かずにはいられない事柄に
  ついても考えていきたい。
  ――AIは一体どうすれば倫理的で
  思いやりのある意思決定ができる
  ようになり、効率一辺倒ではない
   “何者か” になれるだろうか? と。
  こうした問題は、 “価値観”  “信頼” 
   “力” をめぐる私たちの地域的・
  世界的な概念に疑問を呈するだろう。
  だから私たちは、本書全般を通して、
  この3つのテーマに触れていきたい
  と思う。」

本書は、『Solomon's Code: Humanity
in a World of Thinking Machines

の翻訳本。

日本の読者向けに、一部を割愛した、
コンパクト版となっています。

著者は、シンクタンク「Cambrian.ai
(カンブリアン・ドット・エーアイ)」
の創業者兼CEOのオラフ・グロスさんと、
同僚のマーク・ニッツバーグさん。

原題の『Solomon's Code』は聖書に
登場するソロモン王に由来しています。

ソロモン王は、富と倫理的な知恵の
象徴であると同時に、欠点を持つ
指導者の象徴です。

ソロモン王は知恵を用いて国を
治めましたが、過ちによって国の
混乱と衰退を招きました。

  「本書は、人類が知恵と先見の明
  を持って行動し、次世代のAIを設計
  する際に自らの欠点から学べば
  繁栄できる――という立場をとって
  いる。」

AIという知恵は非常に便利ですが、
使い方によっては、私たちの世界を
滅ぼしかねません。

本書では、国や地域によって異なる
AIとの関わりを見ていきます。

そして、AIを道具として使いながら、
人間は人間としての価値をどのように
見出していくかを考えます。

そのときに私たちが考えるのが、
「知的である」、「人間である」、
「自立している」ことの3要素です。

世界各国のAI戦略を俯瞰しながら、
どのようにバランスを取っていけば
いいかを考えさせられる本です。

 第1章 すでに存在しているAI世界
 第2章 新たなパワー・バランス
 第3章 「より賢い世界」の
    トップランナー
 第4章 AI世界のパワーゲーム
 第5章 そう遠くはない未来に
    ついての未来予想図

この本から何を活かすか?

ヨーロッパには、ロボットを
人間社会を破壊し、人間を脅かす
恐ろしい存在だと考えている人が
多くいます。

一方、日本ではロボットは人間の
護り手か友だちのような存在に
なれると考える人が多くいます。

本書では、日本で人間とロボットの
共生思想に大きな影響を与えたのが、
『鉄腕アトム』だったと指摘しています。

個人的には、放送年数や世代も考えると
『ドラえもん』の方が、日本人のロボット
に対する感情に、より大きな影響を
与えたのではないかと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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