活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2019年11月 | ARCHIVE-SELECT | 2020年01月

| PAGE-SELECT |

≫ EDIT

アンチ整理術


アンチ整理術

満足度★★★
付箋数:23

1日にたった1時間しか執筆しない
小説家として知られる森博嗣さん。

その僅かな時間でも、定期的に面白い
作品を生み出しているのが凄いところです。

また、デビュー当時は国立大学工学部の
助教授をしながら、二足のわらじで、
小説を書いていたことも知られています。

森さんの作品では『すべてがFになる
や『スカイ・クロラ』シリーズなどが、
有名なところでしょうか。

そんな森さんには、ここ最近では
「仕事術」などビジネス書の執筆依頼
が多いようです。

  「これまでにも “仕事のやり甲斐に
  ついて書いてほしい” と頼まれて、
   “仕事のやり甲斐など単なる幻想
  である” という本を書いたし、
   “仕事に活かせる集中力について
  書いてほしい” との依頼には、
   “集中力はいらない” というずばり
  真逆の本を書いた。」

このように森さんは、人々が必要だと
思っていたことを、ことごとく否定
してきました。

そして、今回執筆したのが、
「アンチ整理術」というタイトルの本。

  「結局のところ、整理・整頓とは、
  元気を出すため、やる気になるため
  にするものである。それなのに、
  仕事ができるようになる、
  発想が生まれる、効果を高める、
  などと余計な効果を期待するから、
  勘違いが生まれる。もともと、
  物理的、科学的にそういった効果は
  ない、と僕は思っている。
  何故なら、元気もやる気も、
  単なる人間の幻想だからだ。」

さすが、自分でも天の邪鬼を自認
している森さんですね。

ですから、一般的な片付けや断捨離を
期待して本書を読むと、大変なことに
なります。

身の周りを整理・整頓するどころが、
逆に、整理・整頓しないことの正当性が
十分に納得できてしまいます。

そこで、本書の議論は、身の周りから
頭の中の整理にテーマが移ります。

  「どうやら、身の周りの物体を
  整理・整頓するよりも、まずは自身の
  頭の中を整理・整頓すべきではないか、
  ということらしい。
  頭脳明晰な人物というのは、いかにも
  きちんと頭の中が整理されている
  ように見受けられる。当然ながら、
  その様子を実際に見ることはできない
  のに、そう感じられるのは、どうして
  なのだろう?」

このように考察を進めていきますが、
最後は、頭を整理・整頓するよりも、
頭を使うことの方が重要であるという
結論に達します。

自分の立場はこちらだと決めずに、
常に周囲の条件などを評価して、
新しい判断をする姿勢を持つことが、
頭を使い続けることになります。

本書の最終着地点は、モノを整理する
のではなく、自分自身を整理すること。

いずれにせよ、今回もわたしたちの
「整理・整頓は善で、散らかっている
のは悪」という思い込みは開放され、
新しい見方を与えてくれます。

 第1章 整理・整頓は何故必要か
 第2章 環境が作業性に与える影響
 第3章 思考に必要な整理
 第4章 人間関係に必要な整理
 第5章 自分自身の整理・整頓を
 第6章 本書の編集者との問答
 第7章 創作における整理術
 第8章 整理が必要な環境とは

この本から何を活かすか?

  「信頼を得て、他者に使ってもらえる
  人間は、人間として片付いている必要
  がある。少なくとも、そう見えるよう
  でなければならない。これは、外見
  だけでは、わからないものだ。
  その人物の日頃の言動を観察する
  しかない。」

感情を抑えて、他人から見てわかる
理屈で、ものごとを判断する。

そのように人格が片づいていると、
人から信頼が得られるようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 読書法・速読術 | 05:35 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

| PAGE-SELECT |